米30年債利回りが5%に上昇、次回の利下げ見込みは大きく後ずれ
(ブルームバーグ): 10日の金融市場で、米国債が下落。米雇用統計は労働市場の底堅さを示し、次回の利下げが見込まれる時期は今年下期に後退した。
非農業部門雇用者数は3月以来の大幅増加となったことが明らかになり、米国債は全年限で利回りが上昇。30年債利回りは2023年11月以降で初めて5%台を付けた。10年債利回りは2023年以来の高水準。2年債から7年債まで、利回りの上昇幅は全て10ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を超えている。
「全般的に非常に力強い内容で、利回りを押し上げ、イールドカーブをフラット化した」と、クレジットサイツの米投資適格&マクロ戦略責任者ザカリー・グリフィス氏は指摘。「これにより、米金融当局に対する短期的な期待の大幅な修正が起き、利回り曲線のフラット化をもたらしている」との見解を示した。
スワップ市場が織り込む年内の米利下げは合計約28bpと、雇用統計発表前の38bpから大きく縮小。25bp利下げを完全に織り込む時期は9月前後となり、雇用統計前の6月付近から後退した。この時期は、10月まで後ずれする場面もあった。
原題:US 30-Year Yield Hits 5% as Traders Push Back Next Fed Rate Cut(抜粋)
--取材協力:Kristine Aquino.
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Liz Capo McCormick