ECB利上げの影響、まだ完全には表れていない-レーン理事
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストを務めるレーン理事は、6月の借り入れコスト引き下げに向けた準備が整いつつある現在でも、前例のない金融引き締めの全面的な影響はまだ完全には表れていないと述べた。
レーン理事は27日のダブリンでの講演で「引き締めサイクルの経済活動への影響は今年の初めに最大レベルに達したかもしれないが、モデルベースの分析によると、インフレ率への影響の大部分は比較的遅く、実質的な効果は今後まだ波及すると予想される」と語った。
さらに、消費者物価の上昇率を2%の目標に近づけた現在のディスインフレのプロセスは来年も続くと予想。この動きは「2025年後半にインフレ率が目標値で安定することと、大幅な景気回復の双方と整合的だ」と話した。
原題:ECB Rate-Hiking Still Hasn’t Been Fully Felt, Lane Says(抜粋)
--取材協力:Jennifer Duggan.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Mark Schroers, Alexander Weber, Olivia Fletcher