27歳・ド素人経営者が父から継いだ「売上1億5,000万円」の会社…。その後〈売上22億円〉にまで成長させることができたワケ
売上22億円、経常利益2億円、従業員240人を率いるまで
日本全国の約420万社のうち、6割以上が赤字経営だといわれています。中には「税金を払いたくない」という理由で故意に赤字経営をしている会社もあります。しかし、本当に赤字経営で苦しみ悩んでいる経営者も多くいます。私もかつてはそんな経営者の1人でした。 その自分を奮い立たせてくれたのが講師の一言でした。それからは必死に働きました。それでも簡単にうまくいくはずもなく、悩み続ける毎日を送りました。色々な本を読んだり、業界の先輩方の話を聞きに行ったりしました。 話を聞きに行った先々でよく耳にした言葉が「粗利」という単語でした。みんな申し合わせたように「粗利、粗利」と言います。 そこで私は「粗利って何ですか?」「売上から何と何を引けばいいんですか?」と聞いて回りました。しかし、誰からも明快な返事が返ってきませんでした。みんなよくわかってないのに「粗利」という単語を使っていたのです。 それから十数年間ずっと「粗利とは何か?」の明快な答えが理解できないまま経営を続けてきましたが、必死の努力のおかげかそれなりに業績も上がってきました。 1億5,000万円の売上を10年ほどで3億円、そして5億円と上昇させました。しかし、思った通りの利益が出ずに悩む日々が続きました。 その頃の大きな疑問は「同じルールの下で同じ商売をしているのに、ものすごく儲かっている会社と倒産していく会社があるのはどうしてだろう?」でした。 売上を上げてきたのに3億円から5億円になっても利益がほとんど変わらない。忙しくなるばかりで、ちっとも儲からない。「もっと儲かりたい」「従業員が辞めずに長く働いてくれるような会社にしたい」「経営していく上で、もっといい仕組みがあるのではないか?」といつも考えていました。
そんなときにたどり着いたのが、本書でご紹介する「付加価値額経営」です。詳しくは文内でお伝えしますが「粗利」に対する疑問も売上総利益=付加価値額=絶対利益=粗利という私なりの回答を出すことができました。 そして、この「付加価値額経営」を行うことで現在では売上22億円、経常利益2億円、従業員240人のグループ会社を率いるまでになりました。自己資本比率は60%以上です(一般的に30%以上を安定企業、50%以上を優良企業と呼びます) 。
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