FRB一段の利下げの公算、物価圧力は緩和=ボストン連銀総裁
Michael S. Derby [ニューヨーク 20日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のコリンズ総裁は20日、インフレ圧力が緩和する中、連邦準備理事会(FRB)は一段の利下げを実施していくとの見方を示した。 コリンズ総裁はミシガン大学での講演で「現行の制約的な政策金利を中立的な領域に徐々に戻すために、追加的な調整を行っていくことが適切になる」と述べた。 同時に、利下げは会合ごとに経済指標に基づいて決定され、事前に決められた道筋はないと指摘。最終的な結果を定めずに段階的に進めていくアプローチを支持するとし、「これまでのディスインフレの進展を妨げないよう、過度に急速で大幅な利下げを行わないことが重要だ。一方、利下げが後手に回ったり、十分でなかったりすれば、労働市場が不必要に弱体化する恐れがある」と述べた。 米国の経済情勢については「全体的に良好で、労働市場が健全に推移する中、インフレ率はFRBが目標とする2%に向かっている」とし、楽観的な見方を表明。見通しに対するリスクはほぼ均衡しているとし、「生産性の高さを踏まえると、賃金を巡る動向でディスインフレが妨げられる余地はほとんどない」と述べた。