ほぼ全域が”好ましくない地域”の玄海町が「核のごみ」文献調査受け入れ表明 専門家は「地下に鉱物資源将来掘削される可能性」指摘
そのマップで玄海町は、ほぼ全域が「好ましくない地域」に分類されています。 玄海町には石炭などの鉱物資源が埋まっていて将来掘削される可能性があるためです。 ■専門家が示す懸念「大きな問題がある」 原子力に関する調査研究を行うNPO法人の研究員は、埋蔵されている資源の問題から玄海町が「文献調査」を受け入れることに懸念を示します。 原子力資料情報室 高野聡研究員「石炭ですと以前にメタンガスの流出事故が何度も起きていましたし、炭鉱では崩落事故もあります。そのような安全性の懸念がある中でほとんどシルバー一色の玄海町での文献調査は非常に大きな問題があると思っています」 ■経産省「マップは大まかな形」 一方、経済産業省の担当者は玄海町はほとんどの場所が「好ましくない地域」とされていることについて「科学的特性マップが示すのは大まかなものだ」と説明していました。 経産省担当者「どういった特性があるかということを大まかなかたちとしてお示ししているわけでございます。逆に言いますと、その地域全域に鉱脈が走っていて、最終処分事業を行うことができない地域というわけではありません」 ■海域が対象になる可能性業業者に影響も 玄海町が受け入れを決めた文献調査は、すでに北海道の2つの自治体で進められています。 そこでは海岸線から15キロ程度以内の大陸棚も対象に含まれていました。 玄海町でも海域が対象になる可能性がありますが、専門家は懸念を示しています。 原子力資料情報室 高野聡研究員「海底の場合だと海底活断層の懸念もあると思います。地上の施設も海岸部になるとなれば、そこをなりわいとしている漁業関係者にとって大きな問題になると思っています」 ■漁業者の不安 玄海町周辺の漁業関係者は不安を訴えています。 近隣の漁業関係者 「難しい問題やね。反対ばっかりも言われんし先がどうなるか心配ではあるもんね」 「このままなし崩し的に決まって行くんじゃないかなと思いますね」