400枚の年賀状の山を前に深呼吸!「リーダーシップ」について改めて考える年の瀬、新たな年に願いを込めて
100年を超える歴史を持ちながら常に進化し続ける「タカラヅカ」。そのなかで各組の生徒たちをまとめ、引っ張っていく存在が「組長」。史上最年少で月組の組長を務めた越乃リュウさんが、宝塚時代の思い出や学び、日常を綴ります。第63回は「年賀状」のお話です。 (写真提供◎越乃さん 以下すべて) 【写真】「難を転じる」の願いを込めた南天 * * * * * * * ◆感謝の気持ちを込めて、一人一人を思いながら 今年もやってきました。 この季節が。 もう新しい年はすぐそこまで来ています。 400枚ほどの年賀状の山を前に深呼吸をして気合を入れると試合開始のゴングが鳴ります。 さぁ今年もやりますか。 今年は去年よりも多い枚数です。 それだけ新しい出会いがあった年でした。 宛名を見ながら一人一人を思い出し、一年を振り返るのが恒例の年末行事です。 アナログ人間なので、メールやラインより文字を書くことが好きです。 書くときは、相手のことを想像します。 文字にすることで、伝えようとする想いや言葉は力を持つことを、頂いたたくさんの手紙に教わりました。 手書きの文章には、メールやラインにはない温かみや味わいを感じることができます。 今年誰かに手紙を書きましたか? 頂いた手紙や、懐かしい文字に心が温かくなったことがありましたか? 私はたくさんありました。 感謝の気持ちを込めて、一人一人を思いながら今年も年賀状を書いています。
◆仲間のモチベーションを高める「共感力」 退団して今年で10年になりました。 いろんなことを経験し、学び、気づき、私の小さな世界が大きく広がった10年でした。 そんな学びの一つに、リーダーシップがありました。 一度しっかり学んでみたいと思った学びがリーダーシップでした。 コロナ禍に、通信教育でこれからのリーダーシップのあり方を学びました。 上下の関係が明確な縦社会。 縦社会を重んじる日本では、縦の繋がりを重視する傾向にありますが、一方的に指示したり支配したりするトップダウン型のコミュニケーションやリーダーシップでは、支配構造が生まれやすく、自発性や自主性を奪うことになりかねません。 力で支配すれば、ハラスメントになる世の中です。 今の時代に求められるのは、支配するのではなく、メンバーの考えを理解、尊重し、意見に耳を傾けることに重点を置いたリーダーシップです。 気持ちを理解し、寄り添い、コミュニケーションや共感を通して、感情を動かし、仲間のモチベーションを高める「共感力」が今のリーダーに求められています。 縦型のリーダーシップではなく、関係の質を高める横型のリーダーシップへ。 メンバーに寄り添い、成長をサポートしながら、目指す目標に導く共感型リーダーシップ。 時代の流れと共にリーダーシップのあり方も変わってきています。