佐賀県・有田焼の老舗窯元、仕事始め「くるまおろしの儀」…深川製磁「心を潤すような焼き物を」
有田焼の老舗窯元「深川製磁」の工場(佐賀県有田町)で7日、仕事始めの「くるまおろしの儀」が行われた。 【写真】陶芸家で人間国宝の十四代今泉今右衛門さん
同社によると、「くるま」はろくろを意味し、かつては年末になるとろくろを神棚に上げ、新年におろしていたことに由来するという。
この日は工場内にある神殿で神事が行われた後、ろくろ師の深川聰さん(68)が、高さ約50センチの花瓶をろくろで回しながら指やへらで形を整えた。同社の深川真樹生社長(46)は「見る人、使う人の心を潤すような焼き物を、今年もしっかり作っていきたい」と話した。
同社は2024年に創業130年を迎えており、今年2月4~9日には有田町の九州陶磁文化館で企画展「百年工房に生きる技展」を開催して、これまでの歩みや職人の技を作品と共に紹介する。入場無料。