2025年は東京デフリンピック 金メダリストと青森市で競技体験 ゲストに佐々木選手(五戸町出身)
2025年に東京都を中心に開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」に向け、日本デフ陸上競技協会は15日、青森市のカクヒログループアスレチックスタジアムで競技への理解を深める研修会を開いた。同協会の担当者は「デフリンピックをきっかけに聴覚障害者の理解を広め、スポーツのハンディキャップを解消していきたい」と語り、誰しもが競技を楽しめる取り組みなどを紹介した。 県内の競技関係者ら約30人が参加した。同協会の竹見昌久事務局次長が講師を務め、聴覚障害者の聞こえ方には個人差があることや、日本手話と国際手話のコミュニケーション例などを説明。22年のデフリンピック男子100メートルで金メダルを獲得した佐々木琢磨選手(五戸町出身)がゲスト参加し、レースや日常生活での体験談を語った。 また、竹見次長は聴覚障害のある選手がうまくスタートを切れずに失格となった事例を挙げた上で、自身が開発に携わり現在は国内外で使用される「スタートランプ」を紹介。赤色は「位置について」、黄色は「用意」、緑色は「スタート」と発光色でスタートタイミングを合図する機器で、参加者は実際にランプを体験し、デフ陸上の一端に触れた。 同協会聴者スタッフで、青森陸協副会長の木村浩哉・八戸学院大教授は「青森県にも来月スタートランプが導入される予定。主催者が滞りなく設置できるよう、運営の仕方を身に付けたい」と語った。