ロシアには派兵、米国にはICBM挑発準備…金正恩の危険な賭け(2)
◆軍「豊渓里3番坑道で核実験の準備完了」 北朝鮮は7回目の核実験の準備を完了したとみられる。情報委の与野党幹事は「米大統領選挙の前後に北が豊渓里(プンゲリ)核実験場の3番坑道を利用した核実験をする可能性がある。内部の準備はほぼ終わったとみられる」という国防情報本部の報告内容を伝えた。 7回目の核実験が行われる場合、これは核弾頭の小型化および軽量化目的である可能性が高いと、軍当局はみている。これを通じて戦術核の完成を宣言する可能性が高いが、直接的な対南威嚇用とみることができる。 ◆北朝鮮、「派兵空白」防ごうと前方戦力強化 ロシアに対する武器支援や派兵などで戦力の空白が大きいと推定される中、北朝鮮は南北断絶のための措置も着実に履行していると、国防情報本部は判断した。▼軍事境界線(MDL)北方限界線側の障壁工事▼夏季訓練期間の延長▼全前線10カ所への兵力投傾向--などだ。 国防情報本部は「北が我々に向けた縦深打撃能力を強化中」とし「軍事境界線上での攻勢的な軍事活動と紛争の可能性に注目している」と報告した。 MDLでの動きは平壌(ピョンヤン)上空に無人機が浸透したのに対応し、北朝鮮人民軍総参謀部が「完全武装した8個砲兵旅団を射撃待機態勢に転換する作戦予備指示」を出したことによるものとみられる。 ただ、国防情報本部は「北の軍が在来式戦術分野で野地展開や射撃陣地占領活動をしているが、過去と似たレベルか、または低調な活動」とも評価した。また「金正恩が夏季訓練期間の延長とともに戦争準備完了指示を出したが、これを貫徹して低調な訓練レベルを挽回するために砲兵・機械化・特殊戦部隊など戦時核心戦力の集中訓練と補充訓練で作戦態勢を維持している」と説明した。これは通常戦力の空白と脆弱性を露出しないために北朝鮮軍が防御的態勢に転換したという意味になると軍はみている。