<ユーロ決勝速報>ポルトガルが延長戦を制して悲願の初優勝
サッカー欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)の決勝が10日、フランス、スタッド・ド・フランスでフランスとポルトガルの間で争われ、試合は0-0のまま、延長戦にもつれこみ、ポルトガルが1-0で勝利した。延長戦の後半4分に途中出場のエデルが決勝ゴールを決めた。2004年以来の決勝進出となったポルトガルは悲願の初優勝。 スタッド・ド・フランスに衝撃が走ったのが、前半24分だった。今大会は、準決勝まで調子がよくなかったと言えど、ポルトガルのエースであり、キャプテンでのクリスティアーノ・ロナウドがピッチに座り込みプレー続行不可能を示唆、タンカが運ばれピッチを去ったのである。前半7分過ぎにパイエの激しいタックルを左ひざに受け、テーピングを巻きプレーを続けていたが、ついに走れなくなった。 「夢は代表での優勝。僕らが勝てると信じている。歓喜の涙を流したい」 決勝前にそう語っていたチームの精神支柱は、涙を浮かべてナニにキャプテンマークを渡した。 前半のスコアは、0-0。フランスのボール支配率は55パーセント。フランスが積極的に仕掛けた。9分、パイエからにロングクロスに走りこんできたグリーズマンが見事にヘッドがあわせた。枠を捉えたが、GKのロリスが飛び上がって左手でセーブ。デジャン監督が、大会途中にシステムを4-2-3-1に変更して、グリーズマンが、ウイングからトップ下に置かれてから、ジルーとの連携が機能して得点力がアップしていた。だが、この日は、なかなかペースをつかむことができない。 一方、ナニとツートップを形成していたロナウドを失ったポルトガルのサントス監督は、急遽、4-1-4-1にシステムを変更。決勝でチームに戻ってきたぺぺを軸にした粘り強い守りからのカウンター攻撃にチャンスを見出しながら、じわじわとフランスを押し込んでいく。 勝負の後半。フランスは9分、パイエのクロス、ポグバのミドルと波状攻撃を仕掛けるが、枠をとらえることはできない。さらに14分には、左サイドを割ったグリーズマンがグラウンダーのシュートまで運ぶが、パトリシオが好セーブ。両チーム共にディフェンスが踏ん張り、一進一退の攻防が続いた。