「本部長の犯罪隠蔽」告発で揺れる鹿児島県警の大暴走”警察のもみ消し実態”弁護士の告発
県警がハンターを家宅捜索、パソコンを押収
2、県警の内部文書である「告訴・告発事件処理簿一覧表」 ハンターは、上記事件を扱う中で、鹿児島県警の内部文書である「告訴・告発事件処理簿一覧表」の一部を黒塗りにしてニュースサイトに掲載し、不当捜査の証拠であると主張を展開した。ニュースサイト「AERA dot」 (https://dot.asahi.com/articles/-/225188、取材・書き手は、今西憲之氏)によれば、<県警はこのハンターの記事を見て、掲載された「一覧表」は県警が作成したものだと気づき、個人情報が漏洩したとして個人情報保護委員会に報告した。同時に、情報を漏らした「犯人捜し」を始めた>のだという。 3、県警がハンターを家宅捜索、パソコンを押収 2024年4月8日、鹿児島県警の捜査員がハンターの事務所を家宅捜索し、パソコンを押収した。鹿児島県警は押収したパソコンには「闇をあばいてください。」という書き出しの現職の警察官が犯した3件の違法行為が隠蔽されていることを示す内容の「鹿児島県警内部の不正事案を記した差出人不明の文書データ」(ジャーナリスト・小笠原淳氏へ郵送されてきたものを、寄稿先であるハンターがデータとして共有していた)が入っていた。 ハンター(https://news-hunter.org/?p=22617)によれば、<3件の告発事案の“裏付け”がいずれも取れない状態だったが、ハンターへの家宅捜索の際に偶然内部通報の内容を知った県警は、5月30日に告発文に記載されていたうちの1件を立件。それが、現職警官による盗撮事件だった>という。
「隠蔽しようとしたことが、どうしても許せなかった」
4、鹿児島県警の前生活安全部長・本田尚志氏が逮捕 「小笠原淳氏に、捜査情報を記した文書を封入した郵便物を送ったこと」を逮捕容疑として、県警の本田尚志前生活安全部長が、国家公務員法違反で逮捕(5月31日)された。本田氏は「私がこのような行動をしたのは、鹿児島県警職員が行った犯罪行為を、野川明輝本部長が隠蔽しようとしたことが、どうしても許せなかったから」(鹿児島簡裁での意見陳述、6月5日)と内部告発の理由を明かしている。この本田氏による意見陳述と野川県警本部長の反応を、朝日新聞はこう報道している。 <本田容疑者は先週の勾留理由開示手続きで事実を認め、自らの行為をわびた上で、野川明輝県警本部長を名指しして「本部長が隠蔽しようとしたことがあり、どうしても許せなかった」と語った。/枕崎署員による盗撮容疑事件に関し、本部長が「最後のチャンスをやろう」「泳がせよう」と言ったとし、「不祥事が相次いでいた時期だったため、新たな不祥事を恐れたのだと思う」と述べた。/野川本部長は、報道陣に対し、各事件では容疑者の逮捕など必要な対応がとられていたと反論。隠蔽の意図を否定し、「捜査が終結した際には説明したい」と語った。捜査中とはいえ、発言は短時間かつ一方的で、およそ説明したとは言えないものだ>(朝日新聞デジタル・6月11日社説、https://digital.asahi.com/articles/DA3S15955413.html)