WOWOWと松竹京都撮影所がタッグ サバイバルスリラー『連続ドラマW I, KILL』製作決定
WOWOWと松竹・松竹京都撮影所がタッグを組む、初の完全オリジナル大型企画『連続ドラマW I, KILL』が、WOWOWにて2025年に放送・配信されることが決定した。 【写真】『連続ドラマW I, KILL』場面写真(複数あり) 本作は、“群凶”と呼ばれる謎の怪物が突如として蔓延る鎖国前夜の日本を舞台に、人が生き抜く美しさと儚さ、狂気を描くオリジナルドラマ。映画『正欲』や『前科者 -新米保護司・阿川佳代-』などを手がけた脚本家・港岳彦を中心に、メイン監督に日米にルーツを持つヤングポール、監督に服部大二、脚本にばばたくみ、川滿佐和子が参加。また、「群凶(Gun-kyou)」と呼ばれる化け物をはじめとした特殊造形を、『シン・ゴジラ』などで知られる百武朋、美術を原田哲男が担当し、時代劇の伝統的な様式美と新たな映像表現の融合に挑戦する。 1600年。日本を東西に分けて戦った関ヶ原の戦いが終わった、戦火の名残が濃く残る鎖国前夜の混乱期の日本。将軍・徳川が国を統一してから30年後、三代将軍・家光の時代。ある村に突如現れた大勢の人の形をした化け物。皮膚が腐り、爛れ、目が血走っているこの化け物を幕府は群凶(Gun-kyou)と呼んだ。郡凶が発生すると幕府は密かに討伐隊を派遣し、群凶とその地域を焼き払い隠蔽していた。 あわせて、ティザー映像と場面写真が公開され、脚本の港、ヤングポール監督、服部監督、チーフプロデューサーの山田雅樹、プロデューサーの岡村紘野からコメントも到着。公開されたティザー映像は、本篇映像のほかに、ソニーPCLの協力のもと、バーチャルプロダクション技術を用いたパイロット版の映像が一部使用されており、ティザー映像と場面写真では、150年続いた戦乱の世が終結し、平穏を取り戻したかに見えた日本を襲う未知の恐怖が描かれている。 コメント 港岳彦(脚本) そのアイデア自体は、あちこちで、何度か耳にしてきたものでした。 ――おもに笑い話として。 実際に、映像化されたものもあったのかもしれません。 ですが、思いつきレベルの雑談ならともかく、そのアイデアをふくらませて、大がかりな長編に仕上げようと目論む人たちがいるとは思いませんでした。 「“それ”がああなって! こうなって! こんなことにもなっちゃって!」「ぜったい世界と勝負できると思うんですよ!」と、ガンギマリの目でプレゼンするヤングポール監督を見ながら、どうやってこのヤバい人から逃げようかと考えていたのに、気づくと大学の先生による“それ”の講義に強制参加させられ、監督のお気に入りだという“それ”のDVDを押し付けられ、いつしか若き優れた脚本家たちも巻き込まれ、あっと驚く錚々たるキャストの方々が集結していたのでした。「正気か?」の連続でしたが、脱稿した頃には、ぼくも彼と同じ目をしていました。やりました。 時代劇×ゾンビ 大巨編 どうか、ご期待ください!!! ヤングポール(監督) 本気の人間が集まった結果、、、ヤバい作品が生まれつつある。 初めて見る独自なジャンルの様でいて、しかし歴史に裏打ちされた堂々たるエンタメ感もあるという奇跡的な掛け算が成立している、と思う。 現在撮影中ですが、画面から漲るパワーが半端ない。 これは、面白いです。 服部大二(監督) ゾンビ×時代劇×サバイバルホラー。テーマは「生きる」。 この作品をオファーされて引き受けなかったら、監督になった意味がないと思った。 野心的な作品を創り続ける「WOWOW」と世界が注目する鬼才「ヤングポール」、その2つと本格時代劇を創り続ける「松竹撮影所」を融合させるのが私の役目だった。 誰も見たことのないファンタジーを創作するという意味では、ゾンビも時代劇も同じである。 私の持っている僅かな時代劇の経験と知識を、太秦のスタッフと共に、ゾンビ部、アクション部と共に、この作品において全力を持って発揮させる所存である。 撮影は過酷である。毎日が衝撃である。 「I KILL」の撮影は初体験の連続であり、スタッフ・キャスト全員の精神と体力を限りなく消耗させる。だが、誰も弱音を吐かない。気力は充実している。早く「I KILL」を世界に届けたい。その一念である。 山田雅樹(チーフプロデューサー) 今回、WOWOWと松竹・松竹京都撮影所が“タッグ”を組んで、日本発の新たなオリジナルドラマシリーズを作ることに挑戦しています。伝統的な京都の「時代劇」と海外的な「サバイバルスリラー」というジャンルを掛け合わせた新たな世界観と本格的な描写でもって日本のみならず海外の視聴者にも届く作品にしたいと願っています。 時代劇の聖地である京都で、ヤングポール監督をはじめ東京のクリエイターと時代劇の職人スタッフの圧倒的な熱量のコラボレーションで現場では計り知れない化学反応が起きています。 「生きる」ことへの執念と逞しさ。そして、生々しさと狂気、さらに、その先にある美しさを描き、今のこの混沌とした世界を生きる人々の心を揺さぶる作品にしたいと思います。 さらに、注目のキャスト情報は追って発表しますのでぜひ、ご期待ください。 岡村紘野(プロデューサー) 本作のテーマは「生きる」です。シンプルですが奥深さがある命題です。 それぞれの登場人物がそれぞれの問題と向き合い、物事が思う通りに行かない中で、もがき苦しみながら生きようとします。そこにドラマが生まれます。サスペンススリラーでありながらホームドラマでもあります。愛おしいほどの家族愛が根底にある作品です。ワンカットワンカットを、丁寧に心を込めて撮影を重ねました。日本の京都で作ったこの作品が、一人でも多くの方々に届くことを願っております。
リアルサウンド編集部