濡れ場にドキドキ…セックスレス夫婦の「公認不倫」を濃厚に描く『1122』。昨年話題の『あなして』との“決定的な違い”は
1~3話が6月14日に、4~5話が21日に配信され、6~7話が28日に配信予定のPrime Videoドラマ『1122 いいふうふ』。渡辺ペコ氏による人気漫画を原作にした本作は、結婚7年目の夫婦・相原一子(高畑充希)と二也(岡田将生)が主人公。一見仲睦まじい夫婦に思えるが、二也は子持ちの既婚者・柏木美月(西野七瀬)と不倫関係にある。しかし、一子は二也の不倫を了承しており、“婚外恋愛許可制(公認不倫)”を採用している夫婦なのだ。そんな前衛的な制度を導入している相原夫妻が、夫婦関係に悩みながらも前に進むために奮闘する姿を描いたストーリーになっている。 【画像】夫の不倫相手にも家族がいて… ※以下、ドラマ『1122 いいふうふ』『あなたがしてくれなくても』に関する一部ネタバレを含みます。
2023年話題のドラマ『あなして』のパラレルワールド?
セックスレスをキッカケとした2組の夫婦のすれ違いや交わりを描いたヒューマンドラマと言えば、2023年4月から放送された『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系)を連想する人は多いだろう。『あなたがしてくれなくても』では、夫・陽一(永山瑛太)とのセックスレスに悩むみち(奈緒)が、会社の上司であり同じく妻(田中みな実)とのセックスレスに悩む新名誠(岩田剛典)と不倫関係に発展するかどうかの瀬戸際をいじらしく描かれていた。 ただ、みちと誠は肉体関係を持ってはおらず、一方で『1122 いいふうふ』の一子と二也は別の相手としっかり関係を持っている。いわば『あなたがしてくれなくても』では先に進まなかった2人の、ある種“パラレルワールド”のような内容になっており、一子と二也にみちと誠を重ねて視聴すると味わい深さが増す。『あなたがしてくれなくても』を観ていた人は特に楽しめるかもしれない。
重いテーマ、クズ男ムーブもポップに仕上げる高畑と岡田
次に『1122 いいふうふ』について語りたい。『あなたがしてくれなくても』と比較してポップな空気が流れているが、それはメインの高畑と岡田の演技による部分が大きい。高畑特有ののほほんとした雰囲気が一子から醸し出されており、セックスレスというセンシティブなテーマの緩衝材になっている。また、美月の好意を雑に考えたりなどクズ男ムーブが目立ち、ヘイトを集めそうな二也ではあるが、岡田の少年のような無垢さを覗かせる演技により、二也に不思議とイライラ感を覚えない。「二也も二也なりに悩んでいるのかも」とついつい考えたくなる。