社会人3年目、いまだ親から「仕送り」をもらっています。「手取り17万円」で新卒時から変わらず生活は苦しいのですが、そろそろ断るべきでしょうか…?
何かと不慣れなことが多く不自由しやすい新社会人生活でも、仕送りがあれば経済的に余裕が生まれるでしょう。しかし、親に負担をかけているわけですから、仕送りをもらわず自立したいと考える人もいるかもしれません。 今回は、手取り17万円で仕送りは必要か、仕送りに頼らずにすませるにはどうしたらよいかについて解説します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
手取り17万円の生活費はどれくらい?
まずは、手取り17万円の生活費について解説します。総務省が定期的に公表している「家計調査結果」によると、2022年の賃貸暮らし単身世帯の平均支出割合は、図表1のとおりです。 図表1
総務省統計局 家計調査 家計収支編 単身世帯 詳細結果表 2022年より筆者作成 図表1のうち、最も高いのは家賃の5万1850円で、次いで食費の3万5020円です。家計を見直す際は、図表1の平均支出額と自身の家計を比較して、どこを削るべきか検討するとよいでしょう。なお「その他」は交際費や諸雑費が含まれるため、該当しない支出項目分は、そのまま貯蓄やお小遣いに回せるでしょう。 ■毎月貯金できているなら問題ない 図表1の金額は平均であって、すべての人にあてはまるわけではありません。家賃が4万円の物件に住んでいる、食費は自炊で節約しているなど対策をしていれば、月々の生活費はさらに抑えられるでしょう。 結果として毎月貯金に回せるだけの金額が残っているなら、仕送りをストップしてもらってもよいかもしれません。 ■奨学金を返還しているなら生活は厳しい 前記の生活費に加えて奨学金を返還しているなら、生活は厳しいといえるでしょう。例えば、第一種奨学金を216万円利用していたとして、貸与総額216万円を14年かけて返還する場合、月々の返還額は1万2857円です。第一種奨学金と第二種奨学金の両方を利用している場合、返還額はさらに上がるでしょう。 手取り17万円で自由に使えるお金は、図表1にある「その他」から削った分と「娯楽・嗜好品費」の残りです。節約すれば食費や光熱費も削れるかもしれませんが、それでも奨学金を返還している場合は生活が圧迫されるのは避けられないでしょう。