ドラフトウラ話…大学、社会人で2度の指名漏れ→DeNAから1位指名 苦労人右腕・竹田祐の“三度目の正直”「去年は気持ちがサーッと引いていって…」
「まさか1位だと思っていなかったので……自分でもビックリしています」 ドラフト会議が始まって30分が経とうとした頃だった。指名が重複した宗山塁(明大)、金丸夢斗(関大)、西川史礁(青学大)の抽選が終わり、2度目の指名が始まるとDeNAの1位指名で竹田祐(三菱重工West)の名前が呼ばれたのだ。 【写真で比較】「か、変わりすぎじゃない?」高校からなんと13kg増量…DeNAドラ1指名・竹田祐(三菱重工West)のホッソリ履正社高時代と184cm96kgムッキムキの現在…緊迫のドラフト現地写真も見る(30枚超) “三度目の正直”だった。 ストレートが最速153キロを計測したのは今年の都市対抗予選。即戦力右腕として期待がかかったものの、大学時代、そして社会人2年目だった昨秋と2度の指名漏れを経験している。だが「今年は今までとは違うものはありました」と今までにない手ごたえを感じていたという。
履正社→明大とエリートコースを歩んだが…
17年センバツで履正社のエースとして準優勝を果たした頃から、竹田の名前はアマチュア野球界に知れ渡っていた。当時から140キロ台半ばの速球を武器とし、将来性豊かな大型右腕として注目されたが、4年後のプロ入りを目指し明大に進学。明大では2年春に4勝を挙げるなど通算11勝を挙げた。 だが、大学時代の自分を振り返ると、竹田の中にはどこか心残りのあるような表情を浮かべる。 「大学時代は、正直そこまで成長できたという自負がなかったんです。ずっと投げさせてもらってはいましたが、3年生の春にコロナでリーグ戦が中止になった後、フォームが定まらず夏のリーグ戦でボコボコに打たれたこともありました。実戦が遠のいたせいではないのですが、自分の中ではうまくいかないことの方が多くて……」 明大時代は2年上に広島から1位指名を受けた森下暢仁、DeNAで現在中継ぎとして活躍する伊勢大夢、1年上にはDeNA1位で入団した入江大生という投手陣がいた。 ハイレベルな環境下で自分も続けとプロを志すも指名とはならず。プロへの再挑戦のため社会人野球の世界に飛び込んだものの、思うようなピッチングができない日々がさらに続いていたという。 「たくさんのスカウトの方に見てもらって、結果を出さなきゃいけないと考えすぎてしまったところもあったのですが、何をしてもいいか分からないくらいフォームがぐちゃぐちゃで。 特に去年は、ずっと不安を抱えながらマウンドに立っていたような気がします。それでもケガをしていた訳ではないので、試合では投げなくてはいけない。でも、フォームがバラバラで球も全く行かなくて」
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