ドラフトウラ話…大学、社会人で2度の指名漏れ→DeNAから1位指名 苦労人右腕・竹田祐の“三度目の正直”「去年は気持ちがサーッと引いていって…」
去年のドラフトは「気持ちがサーッと引く」感覚
「去年のドラフトの1日は今でもよく覚えています。大学でもそうでしたけど、自分の名前が呼ばれないままどんどん色んな人が指名されていって、なんかこう、だんだん気持ちがサーッと引いていくような感覚があって。何とも言えない気持ちになりましたね。 でも、去年の今頃と気持ちの構え方が今年は全く違いました。去年は不安しかなかったですど、今年はやれることは全部やってきたので。自信を持って待てました」 それでも1位で自分の名前が呼ばれるとは夢にも思っていなかったという。 ただ……と竹田は胸の中にあった思いをこう明かす。 「去年まではプロ野球は程遠い世界のように思っていました。それまでは大学の先輩が投げる試合は少し気にして見る程度だったんですけど、今年は何試合かプロ野球観戦に行ったんです。いつだったですかね……名古屋(バンテリンドーム)まで行ったんですよ。カープの森下さんが投げていて、すごいなとか思って。そこからプロの試合が身近に感じるようになりました。いつかああいう舞台で投げてみたいと思う自分がいて、あのマウンドに立ったら自分はどうなるのかと想像することもありました」 思えば高校時代から1年上で寺島成輝がヤクルトから1位指名され、同級生の安田尚憲もロッテから1位指名を受けた。大学でも2人の先輩が1位でプロの世界へ羽ばたいていったことを思うと、竹田の1位指名も何かの運命がもたらしたのかもしれない。
「任された試合をしっかり勝つ」投手に
「任せられた試合をしっかり勝てて、打線にも勢いがつくようなピッチングができる投手が理想です。選ばれた以上は開幕に合わせてやっていかないといけないですし、冬の練習の重要さをこの1年で感じてきたつもりなので、11月、12月は自分に厳しく練習していきたいと思います」 1位という評価を受けたことに一喜一憂している場合ではない。 この1年間の成長が、新たな世界での自分をさらに大きく変える。そして最高峰のプロ野球界では、自らの右腕でサクセスストーリーを築いていく。
(「プロ野球PRESS」沢井史 = 文)
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