「赤・青・緑」の色付き道路にはどんな意味がある? 知らないと罰則される!?「注意喚起カラー舗装」の目的と効果をお教えします
より安全に対する意識を高める
大規模な映画祭などのオープニングで、上映作品に出演した俳優や監督などが華やかな装いで歩く「レッドカーペット」は有名ですが、近年、定番の黒ではなく、赤色にカラーリングされた道路もときどき見かけるようになってきました。赤い道路は、何か法的な意味合いがあるのか気になる人もいるでしょう。結論から話すと、いまのところカラー化した道路に、とくに法的な意味はありません。 【画像】赤や緑に青もある!「カラーリングされた道路」を見る(全5枚)
カラーリング道路は「注意喚起カラー舗装」
東京近郊でとくにこの赤い道路をよく見かけるのは首都高速だが、首都高のウェブサイトでは、この赤い道路について、注意喚起カラー舗装と説明している。 「近年、カーブ区間で速度超過が原因と考えられる施設接触事故(側壁等に衝突する事故)が増加する傾向にあり、施設接触事故が特に多いカーブ区間の舗装を赤くしてお知らせしています。赤い舗装が見えたら、特に速度を落として走行することを心がけてください」 といった具合だ。つまり、注意喚起や安全確保を目的とした工夫のひとつというわけだ。高速道路以外の一般道でも赤い舗装は増えてきている。 例えば、生活道路の交差点内や信号のない横断歩道や急カーブの手前、バス停付近でも多く見かける。駐車禁止となる道路にも赤い舗装が使われている例がある。赤色は、いわゆる警告色の代表なので、事故の起きやすい部分や全体に危険な箇所を周知させ、注意を促すのに役立てようとして取り入れるところが増えてきているようだ。
緑や青に塗られた道路にはどんな意味がある?
こうしたカラーリングされた舗装は赤色だけではなく、目的に合わせて下記のようなものもあり、いろいろとカラーを塗り分ける試みが各地で見られるようになってきた。 ・スクールゾーンを知らせる緑の全面舗装 ・カーブや分岐点のゼブラカラーの塗装 ・右折レーンを知らせる青色のカラー表示
まとめ
全国道路標識標示業協会東京都協会では、道路のカラー化による目的・効果を下記のように紹介している。 ・視環境の改善による抑止力の強化 ・すべり止め効果による交通安全対策(舗装面に溶融型塗料を骨材とともに塗布する溶融型工法で、カラーリングと同時にすべり止め効果を持たせるものもある) ・歩道道部の確保による歩行者保護 ・目標物の表示 おおむね上記のように認識しておけば間違いない。あまりカラフルになりすぎても、メリットがなくなりそうだが、少なくとも現状では、カラーリング道路を通る際は、一段と安全に対する意識を高めることを習慣化しておこう。
藤田竜太