【宏太’Sチェック】J1札幌はJ2に行くようなサッカーはしていない ただ足りないなと感じるのは・・・
◆明治安田J1リーグ第36節 湘南1-1北海道コンサドーレ札幌(9日、レモンS) 湘南戦の前半は、スプリント、走行距離とも負けていた。それで勝てるほどJ1は甘くはない。ボール保持率ではやや上回っていたが、走る部分もせめて五分でいきたかった。必死に戦っているのは伝わってくるが、うまくサッカーをしているだけでは劇的に状況を好転させることはできない。 最初に出た選手は、途中でへばったら代わればいい。それくらいの思いでプレーをして後の選手につなげた方が、チーム全体に勢いも出る。湘南戦も途中出場の金健煕はしっかりターゲットになっていたし、白井はスピードで相手の脅威になっていたように力のある選手がいる。開始からしっかり走ることは不可欠になる。 2戦連続で引き分けているが、チーム状況が決して悪いわけではないし、J2に行くようなサッカーはしていない。ただ足りないなと感じるのは、いいボールが入った時のサポートの質。前に通ってから動くのではなく、差し込むボールが入りそうなタイミングを全員が共有してサポートする。いい形になれば周りと連動し、そうでない時はサポートをおとりにしてフェイントで前を向いたりもできるので、相手も下げられ、数的優位をつくれるようになる。 今季を振り返ると、11月に残留の可能性が残っているのは奇跡的なことだし、現実にできる状況にいるのだから。次の広島戦までの3週間、練習だけでなく個々が私生活でもできることは全てやって、全員でしっかり話し合って、勝利をつかんでほしい。 (吉原 宏太、1996~99年札幌FW)
報知新聞社