【勝手にインプレ】〝リアル系セミルアー〟四天王はこれだ!※バス&トラウト兼用
どうしても釣りたい時の一発必中セミルアー「大美蝉(スミス)」
長さ的には38mmの「美蝉」のほうが他の3つとサイズが合うけれど、重さ的には4gの「大美蝉」のほうが合っているし、個人的にはこちらをよく使っている。このルアーの大きな特徴は、まずウイングにハードマテリアルを使用していること。その影響なのか、アクションレスポンスが抜群によく、巻き始めると瞬時に水を捉える。アクション自体は派手さを抑えたタイトウォブリングで、速く巻いても食わせ力が強いイメージ。ウエイトがリアに1個なので、飛行姿勢が安定していて、遠投能力もトップクラスだ。 そして、立ち浮きになるのも特徴のひとつだろう。シェイク時や巻き始めにボディの浮き角を変えるのは大きな武器だし、ポーズ時のフッキング率もいい。唯一の欠点は、ウイングが破損しやすい点。ビッグなトラウトと派手なファイトを繰り広げると、羽根がもげてしまうことがあるのだ。スミスさんには、早くスペアウイングを販売して欲しい。その点を減点したとしても、このルアーの喰わせ能力は抜群なので、ここ1番の勝負時には切り札として使っている。そして、セミだけではなく、このデザインはトンボやヤゴまでをも想起させる。きっと、効果を発揮するシチュエーションがほかのセミルアーより広いのでは?
形状から着水音までリアルさを極めた完璧主義者「ソフトシェルシケイダ―(ティムコ)」
リアル系セミルアーの草分け的な存在が、ティムコのシケイダーシリーズだ。ソフト素材で作られたウイングは耐久性が高く、文句なしにバランスの取れた泳ぎを披露してくれる。形状も細部までセミに寄せているし、ボディが薄めにデザインされている点もセミに近い。中でもこのソフトシェルシケイダーは、メインボディが恐らく発泡系のソフト素材になっている。だから着水音もソフトでふわりと落ちる。実際にセミが落ちた音にかなり近いのでは? それに口に入れた魚もハード素材ほどの違和感を覚えないだろうから、たとえフッキングをミスっても同じ魚が何度か喰ってくる印象がある。非中空のソリッドボディなのでラトルは入っていないし、表面がソフトなのでフックがボディに当たる音も最小限だ。とにかく何もかもがリアルなので、特に魚がセレクティブな状況で力を発揮すると思う。泳ぎもレスポンスよく、速引きも遅引きもOK、多少荒れた水面でも意外なほどよく泳ぐ。若干、飛距離が出にくい部分があるが、ややウエイトにばらつきがあり、重いのに当たると結構飛ぶ。