【ボクシング】岩田翔吉と13日世界戦のノリエガ「今日やれというなら」時差対策万全で来日
プロボクシングWBO世界ライトフライ級2位ハイロ・ノリエガ（31＝スペイン）が万全の時差対策を敷いて来日した。13日、東京・有明アリーナで同級1位岩田翔吉（28＝帝拳）との同級王座決定戦を控え、6日に成田着の航空便でジョルディ・ネボト・トレーナー、セント・マルティネス・フィジカルトレーナーと日本に到着。母国で夕方に就寝し、深夜に起床する「日本タイム」で生活してきたことを明かし「減量もあと残り2キロだ。とても良い状態にある」と充実した笑みを浮かべた。 世界初挑戦まで1週間を切った来日のノリエガだが「もう今日、試合をやれというならやれる。時差ぼけはない」と自信の表情。時差7時間を意識し、午後5時に眠り、深夜2時には起きて午前4～10時の時間帯にジムワークを消化してきたそうだ。「エル・レニャドール」（きこり）が愛称。18～23歳まで約6年間、経験したキックボクシングの右ローキックがオノで木を切る動作に似ていることから命名されたという。 出身地ビジャレアルのジムに所属したキック時代の通算戦績は9勝1敗。25歳からボクシングに専念した理由は「お金（ファイトマネー）という経済的なこと、そしてとキックボクサー時代は自信のあるキック技があったが、パンチは弱いものだった。自分がパンチでどこまでいけるのかみてみたかった。今は全部のパンチに自信があるんだ」と言う。21年6月に欧州連合フライ級王座、22年5月に欧州フライ級王座、今年3月にはニカラグアでWBOラテン同級王座を獲得して到達した世界挑戦となる。 岩田戦に備え、90～100ラウンド近くのスパーリング数を消化。ノリエガは「見たところ、岩田は力強い選手だ。世界戦ができるカテゴリーの選手なので、それなりの選手だと思っている。勝つためには自分が彼より優れたボクサーであることを証明する」と言葉に力を込めた。 ビジャレアルでボクシングアカザミーを創設し、アマチュアの後進指導も始めている。ラケル夫人、1歳の長男ハイロ・ジュニア君という家族のためにも世界初挑戦での王座奪取に燃える。ノリエガは「どのボクサーにとっても世界戦は2度とないチャンスとらえているはず。それが自分の場合は日本で実現するということ。とても誇りに思い、うれしく思う」と気合十分だった。【藤中栄二】
