大谷は２回に一時同点となる３ラン本塁打を放った。 (C)Getty Images

　現地10月５日、ロサンゼルス・ドジャースはナ・リーグ地区シリーズ第１戦でワイルドカードを勝ち上がったサンディエゴ・パドレスと対戦。激しい点の取り合いを７対５で制し、初戦をモノにした。ポストシーズン初参戦の大谷翔平は１番・指名打者で先発出場。一時同点となる３ランホームランを放つなど、５打数２安打３打点でチームの勝利に大きく貢献した。 【動画】大谷翔平が吠えた！初参戦のPSで値千金の同点３ラン！ 　大事な初戦のマウンドを託されたのは山本由伸。しかし、初回からパドレス打線に捕まり先制点を与えると、なおも１死二塁から４番マニー・マチャドに被弾。いきなり３点を失う不安定な立ち上がりを露呈する。 　だが、嫌な流れを頼れるスーパースターが断ち切る。第１打席は左飛だった大谷は２回２死一、二塁の好機で回ってくると、４球目の高め速球を豪快にフルスイング。右翼スタンドに突き刺さると、大谷は雄叫びを上げながらダイヤモンドを一周。無論、本拠地ドジャー・スタジアムは熱狂に包まれ、ベンチも一気に活気づいた。日本人スターの一発で、ドジャースが試合を振り出しに戻した。 　ところが日本人右腕が、この流れに乗れない。山本は先頭の２番フェルナンド・タティースJr.にカウント3-1から二塁打を打たれてピンチを背負う。踏ん張りどころの右腕は２死二塁までこぎつけるも５番ジャクソン・メリルに四球を与え、続くザンダー・ボガーツには左翼線への適時二塁打を浴びて２失点。３対５と再びパドレスにリードを許し、山本はこの回限りでマウンドを降りた。 　ドジャースは４回裏に連打で１死一、二塁の好機を作ると、打席には大谷。左腕のエイドリアン・モレホンと対峙した大谷はフルカウントからの高めシンカーに詰まりながらも、後方に守っていた中堅手の前に落ちるヒットで満塁に広げる。このあと相手の暴投で１点差としたドジャースは、４番テオスカー・ヘルナンデスの２点適時打で逆転に成功する。 　 　５回に１点を加点したドジャースは６回裏、大谷が４度目の打席に立つが４番手ジェイソン・アダムの前に三球三振で倒れる。 　２点リードしたドジャースは８回２死満塁と一打出れば同点のピンチを迎えるが、ここはベテラン右腕ブレーク・トライネンが８番ドノバン・ソラノを切れ味鋭いスライダーで空振り三振に斬って取り、窮地をなんとかしのぐ。その裏、大谷は１死一塁での第５打席、３球ファウルで粘りカウント2-2から高め97.4マイル（約156.7キロ）の速球を豪快に振りにいくが空振り三振。全球ストレート勝負に屈した。 　９回はトライネンが引き続きマウンドに上がりランナーを二人出すが、なんとか後続を抑えてゲームセット。ドジャースが大事な地区シリーズ初戦を制した。 構成●THE DIGEST編集部