3~4時間の睡眠に匹敵する?Google CEOも実践する「NSDR」とは【睡眠不足の人に朗報】
夜の眠りが浅い、途中で目が覚めてしまうなど、夜の睡眠の悩みを抱える人は少なくないだろう。そんな中、日中にその睡眠不足を補うことができ、3~4時間の修復効果のある睡眠と同等の効果を得られる画期的な方法が登場し、世界的に注目を集めている。 〈写真〉3~4時間の睡眠に匹敵する?Google CEOも実践する「NSDR」とは ■NSDR(Non-Sleep Deep Rest /眠らず深い休息を取る)とは何か? NSDRとは、眠らずに睡眠のような深いリラクゼーション状態に入る誘導瞑想のテクニックのこと。3~4時間の修復効果のある睡眠と同等の効果があるとも言われている。現代人の忙しいスケジュールにとっては理想的なリラックス方法で、コストも時間もさほどかからない。定期的にNSDRを実践する人々は、そのリラックス効果によって夜もよく眠れるようになるとの報告もある。 NSDRは、2022年、神経科学者でスタンフォード大学医学部教授のアンドリュー・D・ヒューバーマン博士によって考案された。ヒューバーマン博士は、「NSDRは眠りに落ちる直前のような、ぼんやりとした半集中状態になる誘導瞑想のテクニックのことを意味する」と説明している。毎日たったの10分から30分、この状態に入ることで、心と体がリフレッシュされ、集中力が高まるという。 TikTokの動画で、自らNSDRを毎日行なっていると語るヒューバーマン博士は、NSDRには次のような効果があると説明している:「まず、学習効果を高めます。NSDRは睡眠不足を回復させる効果もあるので、疲労を感じている日や、前の晩に十分に眠れなかったせいで集中できない日には、非常に効果的です。さらに、NSDRは入眠と睡眠維持の改善にも役立ちます。また、エネルギッシュに一日を過ごす上でも効果的です」と語る。ちなみに「1日の中でNSDRを行うのにふさわしい時間は?」という問いに対しては、「いつでも構わない」という。 ■NSDRの主な効果とは? ・学習効果の向上 ・疲労の軽減 ・睡眠不足の回復 ・集中力の向上 ・心身のリラックス ■NSDRの実践方法 NSDRの実践は一般的に、催眠療法やヨガニードラのような誘導瞑想のセッションを通じて行われるが、自ら誘導することも可能だ。グーグルCEOのサンダー・ピチャイも行っているように、アプリやポッドキャスト、YouTubeなどを用いて、プロセスを進めることができる。環境面でいえば、中断することなくNSDRを実践できるように静かな部屋が望ましい。また、好みに応じて重めのブランケット、香り立つキャンドル、暗めのライト、ホワイトノイズの音楽などを取り入れるのも良い。また、定期的に実践することで、NSDRの効果を最大限に引き出すことができる。 ■自分で行うNSDRのステップ ■■静かな環境を準備する: NSDRを行うには、静かで快適な環境が必要だ。外部からの騒音や邪魔がないように、静かな部屋を準備しよう。 ■■時間を設定する: NSDRを行う時間を設定しよう。通常は10分から30分程度の時間が適している。定期的な実践が効果を最大限に引き出すのに役立つ。 ■■リラックスした姿勢を取る: 快適な姿勢をとり、リラックスした状態になる。座るか、寝転がるか、自分にとって最も快適な姿勢を選ぶ。 ■■深呼吸を行う: 深い呼吸を行い、身体と心をリラックスさせる。ゆっくりとした呼吸を意識しながら、緊張やストレスを解きほぐす。 ■■意識を集中させる: 自己誘導のNSDRでは、意識を特定の対象に集中させることが重要だ。例えば、呼吸や身体の感覚、あるいはリラックスした状態をイメージするのも良い。 ■■瞑想を行う: 意識を集中させた状態で、自然に瞑想の状態に入る。思考を静め、心を落ち着かせる。時間とともに、深いリラックス状態に入っていく。 自己誘導のNSDRを行う際は、リラックスした状態になることが重要だ。さらに継続的に効果を感じるためには、やはり自分にあった方法を見つけること。まずは継続的に行ってみよう。 出典: Should you be doing NSDR (Non-Sleep Deep Rest)?I tried ‘Non-Sleep Deep Rest’ on my lunchbreak after a bad night's sleep – and the results were so surprising ‘Non-Sleep Deep Rest’ Is The Wellness Trend You Need To Try In 2024 Non-sleep deep rest is the latest trend in biohacking – here’s what it means and how to achieve it 文/山口華恵
山口華恵