柄本佑の道長の色気、吉高由里子のまひろの魅力…『光る君へ』最終回で振り返るあのシーン
12月15日、ついに最終回を迎える大河ドラマ『光る君へ』。1月に放映が始まってからSNSには、絵心がある人たちの「#光る君絵」が驚くほどたくさんアップされた。秀逸な感想や「そうそう、そのそこ!」というナイスな場面の切り取り、素晴らしい絵だけでなく、「#光る君絵」は放映後の楽しみとなった。そして、今月に入ってからSNSでは、「早くもロスが心配」「終わったら日曜日の夜、どう過ごせばいいの!」「道長様に会えなくなるなんて……」と、悲痛な心打ちを吐露するコメントも少なくない。 【写真】最終回前に振り返る『光る君へ』ーまひろと道長の忘れられない名場面 そんな世の『光る君へ』推しの人たちには、きっとお気に入りの名場面があるはずだ。そこで、20代から60代の『光る君へ』ファンの方々にFRaUwebが独自にアンケート調査を実施。前後編でその結果をお伝えする。最終回目前、あなたの忘れられない場面は入っているだろうか。
もっとも多かったのは、やはりあの場面
今まで放映された47回の中で、特に印象に残ったシーン、大好きなシーン」について、複数の人がもっとも多くあげたのは、そうあのシーンだ。今までの大河ではここまではっきりと描かれることがなかった、主人公・まひろ(のち紫式部/吉高由里子)と藤原道長(柄本佑)とのラブシーン。 まひろが越前に旅発つ前の、道長との逢瀬(第21回『旅立ち』より) 越前守となった父の為時と一緒に越前に行くことになったまひろ。その直前、久しぶりに道長に遭ったまひろは、父を越前守に任命してくれたお礼を伝えるとともに「中宮様を追い詰めたのは道長さまですか」と、藤原伊周が追放された中関白家の悲劇についての真相を道長に尋ねる。二人は本音をぶつけ合い、改めてお互いの絆を確認する。 ◆二人が初めて廃屋で結ばれた時(第10回『月夜の陰謀』)も美しかったですが、その後、しばらくやきもきさせられただけに、第21回で10年後に思いを確かめ合う二人の姿は、じらされた分、胸が熱くなりました。互いに忘れられぬ思いを抱えていたことを吐露できて、二人の絆が本当に強まった場面だと思いました。(50代 女性) ◆道長に抱きしめられたまひろが、「この10年、あなたを諦めたことを後悔しながら生きてまいりました」と本音を伝えると、道長も、「いつの日もそなたのことを……」と告げる場面。しかも、まひろちゃんから道長に口づけ……、なんだか尊くて、美しいラブシーン。キュンキュンでした。(20代 女性) ◆「俺の無力のせいで、誰も彼も全て不幸になった。おまえと交わした約束は、いまだ何一つ果たせておらぬ。これからどこへ向かってゆけばよいのか、それも見えぬ。おそらく俺は、あの時おまえと遠くの国へ逃げていっていても、おまえを守り切れなかったであろう」と、自分をさらけ出す道長。まひろも、10年前は「妾(しょう)は嫌」と拒絶したのに「この10年、あなたをあきらめたことを後悔しながら生きてまいりました。妾でもいいからあなたのそばにいたいと願っていたのに、なぜあの時己の心に従わなかったのか。いつもいつもそのことを悔やんでおりました。いつの日も、いつの日も……」と、素直に本音を吐露する場面。逢えない時間が愛を育てたのか。史実ではないだろう、という声もあるが、ここまで丁寧に男女の心の機微を描かれると、史実でなくても納得できるものになる。まさに、大石静マジックだなと思った。(60代 女性) ◆ラブシーンそのものよりも、その前後の道長の切ない表情に、完落ちしました。正直言うと柄本佑さんの道長ってどうなのかな、と『光る君へ』が始まる前までは思っていたのですが、もう全面撤回。完敗です。もう柄本さんしかいません! まひろに関することでは、情けなく、大泣きをしてしまう姿もとても愛おしく感じました」(40代 女性) まひろと道長の恋模様に、まだるっこしい、じれったいと感じた人もいたようだ。しかし、今のように、スマホがあるわけでもLINEで気軽に連絡が取れるわけでもない。交通手段は馬や牛車、もしくは徒歩。連絡手段も文。しかも、直接渡せない。今の時代とは全く異なる時間がかかる恋だからこそのつらさや切なさ、儚さも『光る君へ』の魅力だったといえそうだ。