『忘れない、パレスチナの子どもたちを』日本版予告公開 坂本美雨がナレーションを担当
10月4日よりアップリンク吉祥寺、アップリンク京都ほかで全国順次公開される映画『忘れない、パレスチナの子どもたちを』の日本語版ナレーションに坂本美雨が決定し、あわせてナレーション入り日本語版予告と本編映像が公開された。 【写真】『忘れない、パレスチナの子どもたちを』第2弾ポスタービジュアル イスラム組織ハマスとイスラエル軍の対立が激化し、未だ停戦の兆しが見えないまま今も戦闘が続き、犠牲者が増え続けるパレスチナ・ガザ地区。ガザ保健省によると、2024年8月現在で死亡者数は4万人を超え、そのうちの4割近い約1万5000人以上が子どもと言われている。本作は、そんなガザで空爆により子どもたちを失った家族たちの物語を追ったドキュメンタリー映画。 攻撃が起こった当時、ニュースを見たイギリス人映画監督マイケル・ウィンターボトムは、パレスチナ人映画監督ムハンマド・サウワーフと協力し、これらの幼い犠牲者を追悼する映画を作ろうと決意。そしてその攻撃からわずか1カ月後に本作の撮影が開始された。突然大切な人を失った家族や個人の証言やアーカイブを通じて、世界中の子どもたちと同様に、希望、夢、野心を持つ、男の子や女の子としてそれぞれの子どもたちの物語を紹介する。音楽は『メッセージ』のマックス・リヒターが手がけた。 本国版ではゾーイ・ウェイツが務めた本作のナレーションを、日本語版ではミュージシャンの坂本美雨が担当。坂本は、激化するパレスチナについて日々発信を続け、アーティストによるガザの人道支援チャリティーオークション「Watermelon Seeds Fundraiser」の立ち上げや実施など、積極的に呼びかけを行なっている。 公開された日本語版予告と本編映像では、爆撃で瓦礫と化した街を俯瞰する視点とともに「報道では知ることのできない、パレスチナの家族の物語があなたに語りかける」、「11日間の爆撃で60人以上の子どもたちが亡くなりました」などと語る坂本の声が響いている。 あわせて、写真家ハービー・山口が撮影した坂本のナレーション収録風景も公開。2013年にガザ西岸地区に赴き、紛争の中、市井の人たちの生き生きをとした姿を収めた山口。そんな彼が切り取った坂本の表情は、真摯で慈愛に満ちながらも憤りを感させるものとなっている。 さらに「ロケットが落ちた時、体が焼けているから水をかけてと言いました」という平和な日常であれば口にすることもない言葉が添えられた、少女の瞳が印象的な第2弾ポスタービジュアルも公開された。 なお、本作が公開されるアップリンク(吉祥寺、京都)では、映画料金のうち100円がガザの子どもたちを支援する団体に寄付される。 坂本美雨コメント 忘れない、パレスチナの子どもたちを いまパレスチナで起きていることは“戦争”でも“宗教の争い”でも “ハマスが10月7日にしたことへの報復”でもなく、 76年間続いてきたイスラエルによるパレスチナ人の虐殺と民族浄化です。 いまこの瞬間も世界は、無実の子どもが殺されることを許している。 好きなことがあった、やりたいことがあった子どもたち。 この映画は消されてしまった命の一つ一つの物語を、私たちの胸にひとりひとり、刻みつける。 坂本美雨(ミュージシャン)
リアルサウンド編集部