夜の宴会場と化した『鴨川』 ”空き缶放置やタバコのポイ捨て”…なくならないゴミ問題「いたちごっご」状態に清掃活動続ける男性はやるせなさ
すると、隣にいた男性が… (隣にいた男性)「何の取材しているんですか?特に許可も取っていないじゃないですか。確かに彼が悪いことをしたのは前提なんですけど。あなたのマナーというか、一般的にどうなんですか?」 (記者)「鴨川にゴミを捨てるというのは…」 (隣にいた男性)「それは前提としているじゃないですか。それと別の話してて今、何で論点ずらしてるんですか?」 さらに、その直後、別のグループではゴミを放置する様子が。 (記者リポート)「空き缶を蹴っています。そして拾うことなく、そのまま立ち去ろうとしています」 (記者)「今、缶を蹴ってそのまま…」 (若者)「あーすみません。逃げろー!」 悪びれる様子もなく立ち去っていきました。その後も、『宴』は未明まで続きました。
対策として設置した「花を入れたプランター」は川に捨てられる
杉江さんたちもこうした状況に黙っているわけではありません。これまでに京都府や京都市と連携して数々の対策を進めてきました。第一の矢は「LEDライト」。周囲を明るくすることでゴミを捨てにくくする狙いがありましたが、むしろ、集まる人が増える結果に。第二の矢は「花を入れたプランター」。段差部分に設置することで、座って飲食がしにくくなると考えましたが、2か月後には、何者かによって川に捨てられました。そして、最終兵器は「監視カメラ」。常習犯がいれば警察へ届け出ることも考えていましたが、あまりの人の多さに取り締まりが追いつかない状況だといいます。 いくら対策をしても解決しないゴミ問題。この「いたちごっご」状態に杉江さんもやるせなさを隠しきれません。 (杉江貞昭さん)「もう、ちょっとこちらも疲れてきました。あー言えばこー言う感覚で。注意すると、『ここにゴミ箱作ってくれたらいいんだ』とか、勝手なことばっかり言い出す」 では、こうした状況を市はどう捉えているのでしょうか。京都市の松井孝治市長に聞きました。 (京都市 松井孝治市長)「我々としても、異常に観光地でゴミが散乱していると、来た人たちも地域住民も相互に不信感が高まりますから、行政でできることはできるだけやっていきたいと思っています。次の観光シーズン、祇園祭のときなどにも対応していかないといけない」
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