鹿児島沖で中国艦が領海侵入 10度目「強い懸念と抗議」
防衛省は31日、中国海軍の測量艦1隻が同日朝、鹿児島県沖の日本領海に侵入したと発表した。外交ルートを通じ、これまでの中国艦艇の動向や、26日に長崎県沖であった中国軍機による領空侵犯も踏まえ、強い懸念を伝え、抗議したとしている。 防衛省によると、中国海軍の測量艦は鹿児島県沖で2021年11月以降、領海侵入を繰り返している。昨年9月以来で、今回が10度目となる。 測量艦は8月31日未明、鹿児島県の口永良部島の西側で、領海外側の接続水域を東向きに航行。午前6時ごろ、口永良部島南西で領海に入り、午前7時53分ごろ、屋久島南西で、領海を出た。その後、南に向かった。海上自衛隊の掃海艇と哨戒機が監視に当たった。 測量艦は一般的に潜水艦が航行するための海底地形の調査が役割とされる。防衛省は中国海軍の行動について「高い頻度で領海を航行している認識」とした上で「意図や目的について、確たることは申し上げられない。領空侵犯との関連も回答が困難」と説明している。