「心の知能指数」が低い外務官僚 同情や共感の不足が顕著 中国・深圳で児童殺傷も「いつ起きてもおかしくない」と駐中国大使
深圳で10歳の児童が母親の眼前で白昼メッタ刺しに遭い、内臓が飛び出すほどの深手を負って落命した際、垂(たるみ)秀夫前大使は「いつ起きてもおかしくないと思っていた」とメディアに吐露した。
被害者の苦しみと遺族の絶望に思いを致し、一緒に嘆き、怒ることがなぜできないのか。どこか決定的におかしいと思うのは私だけだろうか? 改革は急務だ。
山上信吾(やまがみ・しんご) 外交評論家。1961年、東京都生まれ。東大法学部卒業後、84年に外務省入省。北米二課長、条約課長、在英日本大使館公使。国際法局審議官、総合外交政策局審議官、国際情報統括官、経済局長、駐オーストラリア大使などを歴任し、2023年末に退官。現在はTMI総合法律事務所特別顧問などを務めつつ、外交評論活動を展開中。著書に『南半球便り』(文藝春秋企画出版)、『中国「戦狼外交」と闘う』(文春新書)、『日本外交の劣化 再生への道』(文藝春秋)。