31歳女性が「祖母の介護」で後悔…結婚予定だった男性に言われた「衝撃の一言」
簡単に崩れた彼女の目論見
「やっぱり、さすがにそんな結婚イヤだよ」 翔太さんは結婚の打診から1ヵ月後、このように返答してきました。 3年の交際で愛情は十分あるし、できれば結婚したかったけど、結婚前から無職で義祖母の介護をしなければならない女性と結婚することはできないと伝えられました。 彼との結婚を前提に介護離職をした春香さんからすれば、衝撃の回答だったといいます。 彼女はその後、離婚の経緯を既婚者の友人女性にグチったのですが、彼女のほうが非難されてしまいました。 最初、なぜ自分が非難されるのか分からなかったそうですが、今では自分の落ち度を理解できたそうです。 彼女の両親からしても、婚約破棄は予想外だったらしく、自分たちが介護を押し付けたことが原因だと知り、後悔しているといいます。 そのおかげか、両親は少し介護を手伝ってくれるようになりました。それでも、春香さんが中心になって介護をしていたため、今後、再就職や婚活ができるのかどうか不安とのことでした。 「我ながら、自分が浅はかでした。今思えば、専業主婦や介護を断られるのが怖くて、強引に進めていたのかもしれません。いつかは介護も終わるでしょうが、それから再就職や結婚などできるのでしょうか…?」
面倒なことは基本的には断られる
そもそも大前提として、現代の結婚は「共働きして支え合う」が主流です。 なので多くの男性は無職(家事手伝い)や専業主婦希望なだけでも避けますし、介護中なら尚更といえます。 特に婚活では、恋愛結婚と異なり、愛情という理由だけでは介護が受け入れらることはほとんどないでしょう。 これは、できる・できないという現実的な問題もさることながら、「やりたくない」という感情面が大きいといえます。 簡単な話、これが逆の立場なら、受け入れるでしょうか? そもそも受け入れるには十分な年収が必要ですが、仮にその年収があっても、簡単には受け入れないほうが普通です。 高年収女性ほど、より高年収な男性を求める傾向ですし、たとえ結婚後であっても、たとえば旦那さんが病気などで働けなくなったら離婚する方もいます。 生命保険文化センターの資料によると、介護離職者は年齢が高まるほど増える一方で、20~30代の若年層でもゼロではありません。そして「実家が原因で婚活失敗」というのは、介護以外でもよく聞きます。結婚相手の負担になりそうなことは、なるべく前もって対処しておきましょう。 本件は婚活の当事者である春香さん以外に、両親にも問題がありました。母親は祖母の被害者ともいえますし、父親の考えも時代背景を考えれば仕方ないかもしれません。しかし、自分たちの負担を娘に押し付けた点は責められても仕方ないかと思います。 親が子どもの邪魔になる例は沢山あります。 「女性は結婚して養ってもらえばいい」などの時代錯誤な考えは最たる例といえます。他にも借金や子から親への仕送り、家業の承継、マザコンやファザコン、親が介入して破談になど、本当に様々です。どこかのタイミングで、親も子離れをすることが大事といえます。 日本仲人協会によると、婚活にかなり意欲的だった女性が父親の危篤を機に活動を休止し、父親が亡くなった後には「これは父親からの(婚活を止めておけという)メッセージだ」と考え、婚活を止めた事例もあったそうです。子どもに親離れをさせることも、一つの親の務めかもしれません。 現代の結婚は、親世代の頃とは全く違います。子どもを結婚させたいと願うなら、親も現代の結婚事情を理解することが大切です。どうせなら子どものためになる存在になって、親としてサポートしてあげましょう。
山本 昌義(婚活FP【商標番号6652878】)