【日本市況】日経平均反発、米イベント過ぎ決算に関心-債券と円上昇
半面、最近の円安進行を受けた日本銀行の追加利上げ観測は根強く、新発10年国債利回りの0.9%台で買いが鈍るなど、相場は伸び悩んだ。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストは、相場上昇の背景について、「トランプトレードを巻き戻す形で米金利が低下しており、FOMCもペースは分からないが利下げを継続する姿勢だ」と述べた。
一方、大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、7日の10年債入札は「利回り1%近辺で需要に強弱が分かれた」と指摘。日米とも財政政策の拡大方向が予想される上、円安進行も警戒される中で「12月や来年1月に利上げともなれば、1%を下回る10年債を追いかけて買う動きは出づらく、中期債がさらに水準調整する可能性もある」との見方を示した。
新発国債利回り(午後3時時点)
為替
円相場は1ドル=152円台後半に小幅上昇。需給主導の円売りが一巡した後、持ち高調整に伴う円買いが優勢となった。今週は米大統領選でのトランプ前大統領勝利を受けて、一時7月以来となる154円台後半まで円安・ドル高が進んだ。
スタンダードチャータード銀行の江沢福紘フィナンシャルマーケッツ本部長は「米国が3連休になるため、新規のポジションは作りづらい」とした上で、トランプ前大統領の勝利を受けたドル高の調整が続きやすいとの見方を示した。
一方、りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、共和党が下院も制する「レッドスイープ」となる可能性が視野に入る中、ドル高圧力の継続が見込まれ、「対円でのドルの押し目を拾いたい参加者は多いだろう」と語った。
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--取材協力:長谷川敏郎.
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Aya Wagatsuma, Saburo Funabiki, Daisuke Sakai