巨人・オコエ「凄いワクワク」外野ライバル・キャベッジ補強もポジティブ「それでこそ巨人」
巨人のオコエ瑠偉外野手(27)が18日、母校の東京都東村山市立東村山六中を訪問した。来季にリーグ連覇と13年ぶりの日本一を目指す球団は前日の甲斐拓也捕手(32=ソフトバンクからFA)に続き、この日は新助っ人としてトレイ・キャベッジ外野手(27)の獲得を発表。レギュラー定着への道は険しさを増しているが、持ち前のポジティブ思考で突き進む。 妹の桃仁花とともに姿を現すと大きな歓声が上がった。母校のヒーローを真っすぐな、純粋な視線で受け入れてくれた後輩たち。終始、盛り上がりを見せた交流会を終えたオコエは、来季のレギュラー獲りに向けて強い決意を示した。 「メジャーでもやっていた実績ある選手と、競争ができる。争いに勝てれば自分自身もレベルアップできるし、凄いワクワクする」 今オフ、積極的に補強に動いているチームはこの日、新外国人で同じ外野手のキャベッジの獲得を発表。レギュラー定着を狙う中、強敵が加入となったが「それでこそ巨人、と前から思っていた」と歓迎する。ヘルナンデスや丸も含めた外野手争いがさらに激しさを増すが、チーム力は確実にアップする。だから補強を前向きに捉え、負けるつもりもない。 楽天から移籍2年目の今季は自己最多の68試合に出場。9月7日のDeNA戦では自身初のサヨナラ弾も放つなどリーグ優勝に貢献した。節目のプロ10年目となる来季はレギュラーを奪い、大先輩の偉業もアシストする。日米通算200勝まであと3勝で、楽天を退団して加入が決まっている田中将については「また(一緒に)プレーできるのを光栄に思う。なるべく貢献できるように自分も頑張りたい」と意気込んだ。 中学時代に「大腿骨頭すべり症」と診断され、2回の手術を経験。約半年ずつ車椅子生活と松葉づえ生活を経験した男は「病気を言い訳にして、不登校と言われてもおかしくない時期があった」と明かす。努力を重ねてプロ野球選手という立場となって後輩に伝えたかったのは、やり続けることの大切さ。この日は困難な状況を抱える生徒も見学しており「そういう子たちに少しでも何か届いたらうれしい」と力を込める。 「ダメだったら終わり。今はそういう気持ちで、常にプレーしている」とオコエ。覚悟を決め、競争に勝つ。(小野寺 大) ≪妹・桃仁花 “聖地”凱旋に笑顔≫オコエの妹で、女子バスケットボール日本代表として参加した東京五輪では銀メダルを獲得した桃仁花(25=ENEOS)も母校を訪問。中学生とフリースロー対決などで交流し「懐かしかった。私は体育館で練習してたので“聖地”に戻れて良かった」と笑顔を見せた。1学年上の兄と息の合ったコンビで盛り上げ「自分だけじゃなくて私も巻き込んでやってくれたりする」と感謝した。