【高校サッカー】前橋育英 オノノジュが冷静に決勝弾!卒業後は慶大進学「ふかしたら後悔する」
◇第103回全国高校サッカー選手権準々決勝 前橋育英1―0堀越(2025年1月4日 フクアリ) 【写真】後半、先制ゴールを決め喜ぶ前橋育英・オノノジュ 前橋育英(群馬)はFWオノノジュ慶吏(けりー、3年)が決勝弾を決め、堀越(東京A)に1―0で勝利。準決勝進出を決めた。 心は熱く、頭は冷静に。オノノジュは、ゴール前で瞬時に判断を下した。スコアレスで迎えた後半15分。味方のシュートの跳ね返りが目の前に転がると、右足インサイドでコースを定める。「最初は思い切り蹴ろうと思ったけれど、ふかしたら後悔する。インサイドで空いているところに狙って蹴った」。DFの間を通してネットを揺らし、これが決勝弾に。仲間の元へ駆け寄り、C・ロナウドをまねたパフォーマンスで喜びを爆発させた。 手負いのエースの覚悟が表れていた。初戦で左脇腹を痛めて負傷交代。2回戦は大事を取って欠場した。2得点した3回戦に続いて痛み止めを飲んでピッチに立ち、2戦連発の今大会4点目をマーク。初優勝した17年度以来7大会ぶりの4強進出に導いた。守備でも奮闘したオノノジュは「試合に懸ける思いが強く出た。チームのために走った」と笑みをこぼした。 学業成績はオール5。約120人在籍するスポーツ科で学年1位になったこともある。「その試合でチームの勝利に貢献できるゴールを目標にしている。得点王にはこだわっていない」。慶大法学部に進学予定の知性派が、聖地でも平常心を貫く。