【DeNA】濵口遥大がダウン更改に「本当に来年1年結果が出なければユニフォームを脱ぐことになる」と中継ぎ転向を決意
◆ 中継ぎ転向を決意 DeNAの左腕・濵口遥大が契約更改に臨み、昨年の推定5400万から「800万円ダウン」でサインした。 今シーズンは11試合登板に留まり、2勝4敗防御率3.25と奮わなかったことに「もうチームに全然貢献できてない1年」としながら「結果が出てないんで、やっぱり苦しいところはありましたけど、結果の世界なんで」と受け止めた。 2022年には先発として8勝を挙げたが、ここ2年間は勝ち星も伸びていない現状に「もう来シーズンは中継ぎでっていう話をシーズン中に球団の方と話をさせていただいた」と配置転換を希望。チーム統括本部の萩原龍大本部長からも「現状左の中継ぎは、戦力的にも足りてない部分もあるので、ぜひ頑張ってトライしてほしいっていう言葉をかけていただいた」と期待されていることも明かした。 中継ぎ転向について「21年のフェニックスの時だったんですけど、1ヶ月中継ぎで調整して、こういう道もあるのかなって自分の中でパッと思ったんですけど、その翌年は先発で8勝したこともがあったんで、なかなかどうしたらいいのかなみたいな葛藤は多少あって」と心境は揺れていたと告白。 続けて「でももうこの2年は本当に先発として成績は出てないですし、やっぱり先発としての起用の優先的な順位は下がってきてるなと思ってたので。だったらまた1から自分で結果を出し続けて中継ぎでやっていく方が、過去の実績を含めて0から見られるスタートの方が気持ち的にも頑張れるんじゃないかなって。僕の性格上からも、先発は今年のシーズンいっぱいかなっていう感じでした」と決断の経緯も明らかにした。 ◆ オフはメキシコで鍛錬 オフにはメキシコでのウインターリーグに参加し「1番は試合への入っていき方。やっぱり先発とは違って、投げるイニングだったり、シチュエーションだったり、タイミングっていうところも、毎日準備するっていう違いもあるので、そこにどうやってこう毎日ベストなパフォーマンスを合わせていけるのか。色々試行錯誤しながらチャレンジできる機会だと思いますし、実戦の中でしかそれは掴めないところだと思うので」と中継ぎでの調整に充てていく。 投球スタイルも球種を絞りつつ「得意な球の精度を上げていく作業になっていく。今のところはフォークをもう少し精度の高いものにしていきたいなとは思ってます。やっぱりチェンジアップとまっすぐ以外のところで、右にも左にも使える球種、空振りを取れるボールを増やしていきたいです」と中継ぎ仕様への変化を図る。 そのうえで「連投もできるようにしていかないといけないですし、イニングまたぎもできないといけない。回の頭からじゃなくても、火消しもできるようにならないといけないです」とマルチなタスクをこなしていきたいと決意。さらには「エスキー(エドウィン・エスコバー)は、本当にいろんな環境で、いろんなシチュエーションで投げていた。そういうイメージですね」と長年ベイスターズのブルペンを支えた鉄腕左腕を理想に掲げた。 「もう本当に、来年1年結果が出なけれユニフォームを脱ぐことになると思います」と真剣な表情で不退転の決意を表明した濵口遥大。9年目の来季は新しい場所で、己の価値を上げていく。 取材・文・写真/萩原孝弘
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