中国で「大谷翔平」商標申請、狙いは? 政治家や俳優も続々…「岸田文雄」申請中、「小池百合子」登録済み【#みんなのギモン】
■店構えも類似…「無印良品」でトラブル
加納解説委員 「そうですよね。なんかモヤっとしますよね。過去には中国の商標をめぐってトラブルになったケースがあります」 「中国企業がタオルなどで『無印良品』という商標を登録していたことから、日本の本家『良品計画』との間で裁判となりました。この裁判は2019年、本家が敗訴するという衝撃的な結末となりました」
■数千万円で商標権を買った日本企業も
加納解説委員 「そもそも商標登録をすることで、どんなメリットがあるのか。中国の商標権に詳しいBLJ法律事務所の遠藤誠弁護士に聞きました」 「1つはライセンス契約です。例えば、『藤井貴彦』という名前が書かれたTシャツを中国で売りたい場合、『藤井貴彦』の商標権を持つ人に何%か権利使用料を支払う契約を結ぶということです」 藤井アナウンサー 「私の名前が勝手に登録されているのに、それでお金を払わないといけないんですか?これは驚きですね」 加納解説委員 「もう1つの狙いは、商標権の売却です。仮に藤井さんが本腰を入れて中国で『藤井貴彦Tシャツ』を売るビジネスをしたい、『藤井貴彦』の名前も自由に使いたいとなった場合、商標権を持っている人から買うことができます。この売却で儲ける狙いです」 「実際、過去には日本企業が数千万円で商標権を買った例があったそうです」 徳島アナウンサー 「そうなると、先ほどの企業もいつか中国で大谷翔平フィーバーが起きた時に高く商標権を売ろうという目論見があるのかなと思ってしまいますね」
■「宮本武蔵」も…相次ぐ人名申請
加納解説委員 「こうした狙いで、中国ではブランドや人名などさまざまな名前が申請されています。今年1月に申請されたのが『宮本武蔵』です。歯磨き粉や湿布などに使う目的です」 市來玲奈アナウンサー 「二刀流という意味では共通しているのかな…」 加納解説委員 「さらに、日本の総理大臣の『岸田文雄』もあり、ビールや炭酸飲料に使う目的で申請されています」 刈川キャスター 「もし売られていたら、岸田総理と何かゆかりがある商品なのかなと勘違いしてしまいそうなのですが、これは実際、登録は可能なんですか?」