中国で「大谷翔平」商標申請、狙いは? 政治家や俳優も続々…「岸田文雄」申請中、「小池百合子」登録済み【#みんなのギモン】
■弁護士「著名人かどうかがポイント」
加納解説委員 「日本で同じようなことが可能かと遠藤弁護士に聞いたところ、日本では申請はできても著名人だと登録が認められないそうです。では中国ではどうなのか。ここからは『登録される可能性も?』というポイントについてみていきます」 「『大谷翔平』の4文字は商標登録されてしまうのかどうか、遠藤弁護士は『登録される可能性はある』と指摘します。申請したら審査の過程があるわけですが、日本と同じように判断材料として『広く知られている著名人かどうか』がポイントになるそうです」 「著名人の名前と判断されると、その時点で本人の同意が必要になり、申請は通りません。これを踏まえて大谷選手の名前がどうかというと、中国で誰もが知っているわけではないため、審査官が大谷選手を知らない場合は登録されてしまう可能性があるといいます」
■時計などで「YOASOBI」登録
「実際に、日本で誰もが知っている人物の名前が中国で既に商標登録されています。グラスや皿で『徳川家康』、化粧品やシャンプーで『小池百合子』、服や帽子、靴で『新垣結衣』、アクセサリーや時計で『YOASOBI』などがあります」 徳島アナウンサー 「YOASOBI さんは今世界中で人気ですから、中国でライブグッズを作ろうと思った時に、この商標登録が壁になってしまうかもしれないということですよね」 加納解説委員 「その可能性もありますよね」 藤井アナウンサー 「早い者勝ちで、登録した者勝ちじゃないですか」
■「悪意性がある」で登録取り消しも
加納解説委員 「そうなんです。ただ、遠藤弁護士によると『大谷翔平』の名前が万が一登録されても、取り消しとなる可能性もあります。大谷選手本人や所属チームなどが希望すれば、登録から5年以内に取り消しを求める無効請求ができます」 「さらに、今回申請した中国企業は『悪意性がある』と判断される可能性が高いということです。高級ブランドのエルメスの中国語と同じ文字が使われたものを過去に申請していて、認められませんでした」 「同じように、海外ブランドに似た文字の申請がこの企業にはいくつもあり、遠藤弁護士は、こうした前例から大谷選手を知らないと主張しても、意識している、悪意性があると判断されて登録を取り消しできる可能性が高いということです」 「いずれにしても、本人の名誉を傷つけるような結果にならないでほしいと思います」 (2024年2月28日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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