台湾総統選で民進党の頼清徳氏が勝利したことを報じる14日付の台湾紙（共同）

　【北京、ワシントン共同】中国外務省は14日、台湾総統選に勝利した与党、民主進歩党（民進党）の頼清徳氏にブリンケン米国務長官が祝意を示したことに対して「強烈な不満と断固とした反対」を表明する声明を出し、猛反発した。中国は民進党や頼氏を独立派と見なしている。在日中国大使館は14日、上川陽子外相が頼氏に祝意を示したことにも反発した。 　中国の王毅外相は14日、台湾が中国の一部だという基本的事実は変えられないとして「中国は完全統一を実現する」と述べ、統一の意志を改めて強調した。習近平指導部は軍事演習の実施や貿易優遇措置の一部停止などで民進党政権に圧力をかけ続ける構えだ。 　中国外務省の声明は「台湾問題は中国の核心的利益の核心で、越えてはいけないレッドラインだ」と指摘。「米国が台湾に干渉することに断固として反対する」とし、米国に「台湾独立勢力に誤ったシグナルを送ることをやめる」よう要求した。 　中国外務省は13日の談話で、中華人民共和国が中国の唯一の合法的な政府とする「一つの中国」原則を改めて主張した。