大会打率.667&来秋ドラ1候補も… 創価大の長距離砲に監督が挙げる3つの課題
「チーム事情によっては外野に持っていっても面白い」
また、佐藤監督から見ると、立石の「真面目で謙虚すぎるところ」が少々心配だという。今大会への出場権を争う「関東五連盟代表決定戦」で、無死一、二塁のチャンスに打席へ向かう立石に、高口隆行コーチ(元日本ハム内野手)があえて「どうする? バントで送るか?」と声をかけたことがある。「『打ちます』とか『打たせてください』という強い言葉を引き出したかったのが高口コーチの真意でしたが、立石は『う~ん』と迷ってしまったそうです。チームのためには……とか、いろいろ考えてしまうようなのです」と佐藤監督は苦笑する。 勝負の世界であるプロでやっていくなら、「黙って俺に任せておけ」というくらいの“俺様気質”があってもいいのかもしれない。佐藤監督は「僕はその方がいいと思う。そう言ってほしかったです」とうなずいた。 一方、立石に熱視線を注ぐ楽天・井上純アマスカウトは「今大会で2盗塁を決めているように、180センチ、85キロと大柄ではありますが、足もいったんスピードがつくと速い。ドラフトまで、まだ1年もありますが、3位までに消えるのは間違いないと思いますし、1位になる可能性もあると思います」と評価する。 あえて課題を挙げるとすれば「三塁守備のフットワーク、スローイングには向上の余地があると思います」。ただし、「肩自体は滅法強いので、チーム事情によっては、外野に持っていっても面白いかもしれません」と見ている。 課題はあっても、底知れないポテンシャルを秘め、魅力いっぱいの立石。スケールの大きい長距離砲だけに、残りの1年でどう成長し、どんな変貌を遂げるのか、楽しみでしかたがない。
宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki