「ディー・エヌ・エー」株価も下克上へ、ポケモンカードゲームの開発を担当 4―9月営業利益は14%営業増益で通過
【凄腕アナリスト ザ・覆面】 日米の政治・金融イベントを通過し、今週で決算シーズンも一巡。年末高ムードが意識される中、出遅れ株の選別物色が強まるタイミングだ。 上げ足に弾みが付いてきた東証プライム銘柄で、日経225種採用銘柄でもある「ディー・エヌ・エー」(2432)に妙味が膨らんでいる。9月第1週掲載の当コーナーで取り上げ、株価は当時の1600円台から直近では2011年11月以来となる2100円台への上昇を見ることができた。新たな手掛かりは業績直結型の材料だけに一段高期待が膨らんでいる。 ディー・エヌ・エーは、ゲーム交流サイト「モバゲータウン」を運営し、課金収益を柱としている一方、ヘルスケア・メディカル事業、スポーツ事業、ライブ配信・視聴の「ポコチャ」などのライブストリーミング事業に多角化を進めている。スポーツ事業では、同社がオーナーとなっているプロ野球の横浜ベイスターズが1998年以来26年ぶり3度目の日本一になったことは周知のところ。収益面でのメリットは限定的だが今後、本業のゲーム事業での収益向上が期待されるのが思惑材料として働く。 10月30日にスマホ向けに配信サービスがスタートした新作ゲーム「ポケモントレーディングカードゲームポケット」がその手掛かり材料。NHK朝の連続テレビ小説「虎に翼」で主役を務めた伊藤沙莉さんのテレビCMが放映されている。任天堂の持分法適用会社であるポケモンが販売元となって、開発はクリーチャーズとディー・エヌ・エーが担当した。 拡張パックを毎日開封して、お気に入りのポケモンカードがコレクションでき、バトルゲームもできるというゲーム性を持つ。世界配信作品のため、日本語はもちろん英語やスペイン語、フランス語、中国語など9カ国語に対応。ゲームは基本無料で楽しめるが、月額980円のサブスクリプション型のビジネスモデルを導入していることが特徴でもある。 世界的な有名キャラクターとしての地位を確立しているポケモンとトレーディングカードゲームのワールドワイドでの人気からゲームも話題となる期待は十分だ。