“泣ける”と『みんなのうた』にリクエスト殺到 話題の吉田山田って?
──『みんなのうた』でオンエアされた『日々』は、そんな本当に悲しいときさみしいときに聴きたい曲のような気がしました。反響をどう思われましたか? 吉田「この曲は主に山田が作ったんですが、こういう思いで聴いてほしいというのはあまりなく、意識せずに、ぱっとできた曲で。でも、こんなに幅広い年代に聴いてもらったり支持されたのは初めて。自然体で表現できた曲だからかなと」 山田「『日々』がいいって言われて僕が思うのは、他にもいい曲いっぱいあるよと。この曲をきっかけに掘りかえしてくれたら、絶対、好きな曲があると思う」 ──『日々』について、もう少し教えていただけますか? たしかモデルの夫婦が? 山田「そうです。両親が共働きで、よく遊んでもらっていたおじいちゃんおばあちゃんのことを書きました。おじいちゃんが体調悪いみたいって聞いて、ふと思い出して。それこそ、つくろわず、思い出話を口ずさんでできたという感じの曲です」 吉田「歌詞の中に『いつも毎日本当に、、、、』というところがあるんですけど、デモでは、『、、、、』のところに『ありがとう』という言葉がついていた。僕はそこだけが気になって。2人のことは、山田からいろいろ聞いていたので、おじいさんは『ありがとう』というかなあと。『ありがとう』は、そう言ってほしいという山田の願いでもあったと思うけど、そこだけがリアルじゃない感じがして。『愛してる』『ごめんね』も違うし……。で、もう何も言わないほうがいいのではと。何の言葉を入れるかは聴く人それぞれでいいと。2人は何も言わなくても通じ合う、伝わりあうものがあるからこそ、素敵なんだと」 山田「よっちゃんにそう言われたあとも、僕は『ありがとう』って入れたいと思っていて、それでおばあちゃんに会いに行ったんです。おじいちゃんはもう亡くなっていて、おばあちゃんは、最後、おじいちゃんを介護して、きつくて投げ出してしまいたいほどだったと。『でも、おじいちゃんのこと、愛してたでしょ』って言ったら、おばあちゃんは『愛してはいなかったわね』と。結婚指輪もずっとつけていて、おじいちゃんのことを話すときは楽しそうなのに、愛してるって言わないのかとびっくりして。それで愛というものは言葉ではないのかも、と納得して……確かに入れないほうがいいねって」