“泣ける”と『みんなのうた』にリクエスト殺到 話題の吉田山田って?
──なるほど。では吉田山田の2人はどんな感じなんですか? タイプ違うように見えますが(笑)。 吉田「いま(みなさんと)同じ気持ちだと思いますが、山田のこと、嫌いだったんです」 山田「なんでよ、なんでそっち……」 吉田「高校3年生のころに僕から誘って文化祭に出たのがきっかけなんですけど、そのころからもう10年以上一緒。『ほんとは、仲悪いんでしょ?』って聞かれることが多いんですけど、仲いいんですよねー。それって山田のおかげ。変わってて、あきないんですよ。山田も自分自身のことがわからないって言ってるけど、僕は山田よりは山田のことをわかってるかもしれないけど、でも、よくわからない。うん、やさしいですねー。友達でもあるし、パートナーでもあるし、ライバルでもある。変わらず音楽を中心に一緒に歩いているってことは尊いことだと。損得じゃなく、素朴な関係。この先もこんな関係でいられるような気がします」 ──普段もずっと一緒なんですか? 吉田「そうなんですよ! 365日のうち300日くらいは仕事で一緒に行動しているので、それこそ『日々』のおじいさんおばあさんの関係に近いものがあるかな。言葉がなくてもわかりあえることが増えていますね」 山田「高校のころ、よっちゃんが一人で弾き語りをしているのを聴いて感動して、いつか一緒に歌いたいなあと半ストーカーのように陰から見ていて。よっちゃんのライブを見てよく泣いていたんですよね。涙が出てくるっていうのは他にはなくて、ひきこまれた。でも、プライベートは別行動です! なんか、てれるんですよ、だから」
今年1月29日、3rdアルバム『吉田山田』をリリースした。タイプの違う2人が描いたそれぞれの世界観、それぞれの歌詞、それぞれのメロディー。まったく違って、バラバラなようで、でもちゃんとつながっている、曲から感じられる優しさや伝わってくるあたたかさ。それこそが吉田山田であるような。 ──アルバム『吉田山田』は、これまでとは違う作り方をされたとか。 吉田「はい、今回は別々に一人だけで曲を作りました。で、思ったのは、『ここまで違うかー』と(笑) 僕には作れない曲だなあと。もちろん口出ししたいところもありました。でも、それをしないっていうのが今回のテーマだったので。完成したものを聴いたときは驚きましたね。それと同時に、吉田山田を2人でやろうかっていって、それぞれ別々に曲を持ってきた、そのときの衝撃を思い出しました。ぜんぜん自分と違う感性の人だなあと新鮮だった、その気持ちを。アルバム全体を聴いて、個性が織り交ざって化学変化がおきて、みたいなのを感じられるのでは」 山田「僕は、わりと感覚で。この言葉いいなーと思ったら、そういう感覚を大事に作ったんですけど、よっちゃんの曲は聴きこめば聴きこむほどしみてくる。面白いなあと思いました」