「そこに黄金期のアメリカが宿っている」ヴィンテージ・ジッパーの宇宙
HEAVY DUTYなジッパーが現代に繋ぐもの
ーヴィンテージのなかでも、早乙女さんが特に愛好するジッパーは。 非常に多くありますが、まずは1960年代のジーンズのジップフライについていたTALONの「4番サイズ」ジッパー。今でも私の郷愁の根底にあります。
TALONは年代ごとにも趣があります。1940年代頃からの合金製、1970~80年代のブラスの製品はニッケルが含まれ、現在では製造できない鈍く赤みがかった輝きが宿ります。1990年代頃の製品はブラスメッキの光沢が出てくる。こちらは使用していくと色褪せて銀色近くに経年変化します。
ー1970年代のブラス製ジッパーは現在では作れない深い色合いですね。引き手、エレメントなどの多様な表情にも驚かされます。 このように注目してみると、もうほとんど流通していない小さなパーツに思いがけない技術と美しさが見つかります。 私にとってジッパーはファッションを愛する人々の心を締め・繋ぐものです。日々身に着け、触れるたびに喜びを得られる。服につけることはもちろん、財布やバッグ、ポーチに使用することで、より身近に存在感を楽しめる。 当店はアメリカの郷愁を持つ部品を集め、提供することで、すこしでも多くの人にその魅力を知ってもらい、後世にその良さを伝承していきたいと思っています。 ■取材協力 UNION MADE 〒145-0061 東京都 大田区石川町2-5-7 TEL/FAX(03)3727-5447 http://www.unionmade.jp/ ※現在は店頭販売を制限しているため、公式サイト/メール経由にてコンタクトを受け付けています