【天理】“小さな巨人”が8回1死まで無安打投球 被安打1で公式戦初完封
◆春季近畿大会 ▽1回戦 社0―11天理(25日・明石トーカロ) 8校による近畿大会が開幕し、天理(奈良)と京都国際が大勝して準決勝に進出した。天理は、麻田悠介(3年)が1安打で完封勝ち。8回1死まで無安打に抑え、24日の阪神戦(甲子園)で無安打無得点を達成した巨人・戸郷のような快投を披露した。26日は須磨翔風(兵庫2位)―大院大高(大阪)、滋賀学園―智弁和歌山が行われる。 天理の“小さな巨人”が、社打線を圧倒した。163センチ左腕の麻田が8回1死まで無安打投球を続け、151球で1安打完封勝利。8回1死一塁で初安打を許した後、四球を与えて満塁を招いたが、後続を断って拳を握りしめた。「(ノーヒットノーランは)気にせずに投げた。最後まで0点で抑えることができてよかった」。戸郷のような快投で、自身公式戦初完封を達成した。 1月に就任した藤原忠理監督(58)から縦に落ちる変化球の重要性を説かれ、冬の練習で縦スライダーの習得に取り組んだ。「この冬、一番成長したボール」と手応えを感じる新しい武器で、ゴロの山を築いた。指揮官は「ピッチングが板についてきた。彼にとって、すごく自信になったと思う」と、たたえた。 理想はオリックス・宮城のように変化球を効果的に使い、的を絞らせない投球。エースが、名門を13年ぶりとなる春の頂点へと押し上げる。(山本 理貴)
報知新聞社