【衝撃データ】日本人男性に「信仰心はない」と答える人が激増中…「私は無宗教です」と主張する人たちの「根本的なカン違い」
宗教ぎらいの神社好き
日本人の宗教離れは、各宗教団体の信徒数の減少だけでなく、「信心」のおとろえにも現れている。それを裏付けるのが、NHK放送文化研究所が10年ごとに実施している「宗教に関する調査」だ。 【グラフを見る】日本人は「信仰心」をなくしつつある…? このデータによると、「自分には信仰心がない」と感じる人が如実に増えている。1998年には、「信仰心は全くない」「ほとんどない」と答えた人はあわせて31%だったが、最新の2018年の調査では計38%となった。細かく見ると、特に全年齢層の男性で「全くない」と答える人が倍増している。 さらに、「他人に知られなくても、悪いことをすれば必ず報いがある」と考える、つまり「お天道様」を意識している人の割合も74%から62%に減った。こちらは高齢層で減り方が激しく、70歳以上では1998年に84%だった肯定派が、57%に落ち込んだ。 信仰している宗教の割合は仏教約30%、神道3%、キリスト教1%で過去20年ほどほぼ変化がないが、信仰心を持つ人は減少傾向にある。また、女性より男性のほうが宗教や信仰に否定的な割合が高い。仏壇の所有率は変化していないが、「拝む頻度」は減少しているとのデータも出ている。 ところが不思議なことに、宗教施設を訪れる人や、「スピリチュアル」に関心をもつ人の数はうなぎ上りだ。 宗教学者の島田裕巳氏が言う。 「いま日本では、宗教の『個人化』が進んでいるのだと思われます。地域の寺の檀家や神社の氏子は激減していますが、有名な神社仏閣を巡ることはブームになっている。神社で『御朱印』を集める趣味が一般に広がったり、『神社参拝のときは二礼二拍手一礼』という作法が神社本庁の勧めで浸透したのも、この10年ほどのことです」 事実、日本で最も格の高い神社である伊勢神宮の参拝者数は、2002年ごろまではほぼ横ばいで毎年600万人ほどだったが、そこから激増し、コロナ禍直前の2019年には973万人に達した。