内戦が終わらないスーダンではいま、凄まじい数の女性が集団レイプされている
2023年4月から、スーダン政府軍(SAF)と準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」による内戦がスーダンで続いている。国民の約3割に当たる1400万人以上が家を追われているいま、同国では世界最大の避難危機が起きている。 レイプが古代から「戦争の武器」として利用されてきた理由
性暴力という兵器
戦闘に巻き込まれ、飢餓や病気で命を落とす市民が増え続けるなか、国連は「スーダンの人口の半分以上にあたる約2500万人が、今年末までに、深刻な飢餓に直面する可能性がある」と警告している。 そんななか、大きな問題のひとつとなっているのが、女性や女児を標的にした性暴力の激化だ。国連の独立国際事実調査団がまとめた報告を、カタールメディア「アルジャジーラ」が次のように報じている。 「SAFによる性犯罪も認められるが、記録された事件の大多数はRSFによるものだ。集団レイプ、被害者を誘拐・監禁して性奴隷にする『大規模な性暴力』に関与しているとされる」 英「BBC」によれば、紛争が始まって以来、2024年7月までに少なくとも400人が性暴力の被害を受けた。だが、実際の数字ははるかに多いと推測される。被害者の年齢は8歳から75歳までと幅広く、その多くは治療を必要としているが「病院や診療所の大半が戦闘で破壊されている状況」だ。
COURRiER Japon