初めての車を「残クレで買う」のは避けるべきですか? 買うよりもコスパがいいと思うのですが、「長距離」を走らなければ問題ないですよね…?
月々の返済額を抑えられるなどメリットも多い残クレですが、場合によっては追加費用が発生したり支払総額が高くなってしまったりすることもあることをご存知でしょうか。 本記事では、残クレの仕組みやメリット、注意点やデメリットなどを踏まえて、初めての車を残クレで買うべきかどうかについて解説します。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
残クレとは?
残クレとは残価設定クレジットの略で、ローン終了時の車の価値をあらかじめ設定し、総額から設定金額を差し引いた残りの額を分割で返済していくローンの1つです。 車の購入時に利用されるローンで、残価設定分を借り入れる必要がなく、一般的なローンよりも借入額を減らせるため月々の返済額を抑えることができます。 例えば、「300万円の車を返済期間5年の残価設定クレジットで契約」した場合で考えてみましょう。 購入時に5年経過後の車両価値(残価)を100万円と設定した場合、「総額300万円-残価100万円=200万円」となり、この200万円を返済期間5年のローンで払うことになります。返済期間終了後は以下3つの方法から車両をどうするかを選択するのが一般的です。 ・車を下取りに出し、新車に乗り換える ・残価分の金額を払い、車を買い取る ・ディーラーに車を返却する(手放す) ローン終了時の車両価値(残価)は年式や走行距離、車種ごとの中古車市場価格などを参考に決定するとされています。残クレは金融機関の一般的なローンとは仕組みが異なるため、残クレを検討する場合は仕組みなどをきちんと理解しておきましょう。
残クレの注意点
残クレはローンの一種ですが、車の所有権はディーラーや信販会社にあることがほとんどで、残価を支払い終えるまでは車の利用に制限がかかるなど注意すべき点がいくつかあります。残クレの主な注意点は以下の通りです。 ・金利が高い ・走行距離に制限がある ・追加で費用が必要になるリスクがある ・設定残価よりも価値が上がる可能性がある 一般的な銀行のマイカーローンの金利は1~3%前後なのに対して、残クレの金利は3~9%前後が多く、比較的金利が高い傾向にあります。 また、残クレで契約した車はあらかじめ買取金額を設定するため、車の価値が下がらないよう走行距離に制限があり、設定した走行距離を超過した場合は超過料金が発生するので注意してください。 内装や外装にキズなどを作ってしまった場合も、評価額が下がってしまうことで差額や修理費用を請求される可能性があります。 他にも、人気車種の場合はあらかじめ設定した残価以上の価値になる可能性もあるため、一概に残クレはコスパが良いとは言えません。