今季レアルでレギュラーの座を失ったモドリッチ「それでも僕は絶対あきらめない。スーパーサブのような役割を受け入れることはないんだ」
レアル・マドリーMFルカ・モドリッチ(38)が、レギュラーの座を失った今季について振り返っている。 レアル・マドリーとの契約を1年延長した今季、スタメンではなくベンチからの出場が多くなったモドリッチ。それでもピッチに立てば相変わらず、試合の流れを引き寄せる質の高いプレーを見せ、ラ・リーガ優勝やチャンピオンズリーグ決勝進出に貢献している。 そんなクロアチア代表MFはスペイン『カデナ・コペ』とのインタビューに応じ、レギュラーではなくなった心境について語った。 「これまでのシーズンとは何が違うか? まったく同じだよ。僕はプレーするために準備している。最初から出られないとしても、今季何度もそうしてきたように、途中から出場するために備えているんだ」 「これまでとは違うわけだし、最初は理解すること、新しい役割を受け入れることに苦労した。ただ結局、そんな役割を完全に受け入れることなんてできやしないんだ。それでも僕はうまくやってきたし、出場するときには良いプレーを見せてきた。監督は満足しているよ」 モドリッチはスーパーサブのような役割を完全に受け入れてプレーしているわけではない様子。あくまでもレギュラーとしてチームに貢献することが目標であり、そのために与えられた出場機会を生かしていく考えのようだ。 「僕はキャリアを通じてずっとレギュラーとして、とても重要な選手としてプレーし続けた。だから今季は違う状況に立ち向かわなくてはいけなかったんだ。僕があきらめることは絶対にないんだからね。今季の僕は必要とされるときにしっかりと競い、戦った。かなり良いプレーを見せたと思っている」 「アンチェロッティとの関係はどうだったか? いつも通り良好だった。常に敬意を払っていたよ。プレーできなければ満足することはないが、彼と話をして、このまま努力し続けるよう言われたんだ。これからプレーすることになるし、重要な存在であり続けるってね。実際、途中出場でもスタメンでも、僕は多くの試合でそんな存在になることができた」 「自分の姿勢はチームにとってもポジティブなものだったと思っている。僕は世界最高のクラブにいて、ここで12年やってきたんだ。ここでは常に全力を出さなければならない。結局のところ全員が重要な存在だし、各々がそれぞれのやり方でチームに貢献することができるんだよ」 モドリッチはその一方で、すでに合意しているとも報じられるレアル・マドリーとの契約延長について、「すでに決断しているのか?」問われて「そうだね。でも何も言わないよ」と返答。その一方で、マドリーで引退することを希望しているか質問されると、こう返している。 「マドリーが最後のクラブであったらいいと、ずっと言ってきたはずだ。僕はマドリーで引退したい。だけど、どうなっていくか見てみないとね。少しずつ進んでいこうじゃないか」 「自分が望むようなことが起きたらいい。自分のホームで、人生のクラブで引退できたら夢のようだね」 また、チャンピオンズリーグ決勝ボルシア・ドルトムント戦に勝利し、その後「(レアル・マドリーで)続けるよ」と口にするのが最高のプランではないかと指摘されると、素直に同意している。 「そうなればいいけどね。でも、まずは勝たないといけない。皆、僕たちが簡単に勝つと思っているけど、そうではないんだ。レヴァークーゼン対アタランタが良い例だろう」 「ドルトムントは良いチームだ。とても速い選手たちを揃えているし、ドイツ人選手たちが最後の最後まで戦い抜く存在であるのは誰もが知っていることだろう。僕たちは今季最高の試合を演じなくてはならないし、そうしてこそトロフィーを持ち帰ることができるんだ」 今季のバロンドールについては、今季で引退する盟友MFトニ・クロースの受賞を願っている。 「マドリーの誰かが受賞すればいい。CLに勝てば本命はヴィニシウス、ベリンガム、クロースになるだろう。自分が受賞を願うのはその関係性や近さ、付き合いの長さからトニがいいな」 今年39歳になってもマドリーでプレーし続ける考えとされるモドリッチだが、その一方でクロースは34歳という若さでスパイクを脱ぐことを決断した。 「選手が別れを告げるのは悲しいものだ。それがトニなら、なおさらだよ。彼とはこのクラブで10年間一緒にやってきてたし、一緒にプレーするのを最も楽しんだ相手だった。間違いなくもっとやれたはずだけど、その決断を尊重しなくてはならない」 では、モドリッチは何歳までプレーする考えなのだろうか。 「はっきり言うことはできないよ。少しずつ進んでいかなくちゃいけない。トップレベルで続けるためのフィジカル、プレーの感触をその都度確かめながらね。」 「多くの人々が年齢のことについて話すけど、僕からしてみれば不快だよ。重要なのはピッチ上で何をするかにほかならないんだ。なぜマドリーは世界最高のクラブなんだと思う? それは、いつだって最高の選手たちがプレーし、誰も優遇されることがないからだ。僕にしても、これまでの功績が考慮されて起用されることなんてないんだよ」 「自分の調子は良いけど、6カ月で変わる可能性もある。もうダメだと感じたら、僕自身の口でノーだと言わせてもらうよ」