「東洋のスイス」の老舗メーカーが生んだ新ベンチャー/金属分析から高級トマト栽培まで~小松精機工作所 前編
■株式会社小松精機工作所 専務取締役 小松 隆史
博士(工学)1971年7月生まれ52歳。東京電機大学先端科学技術研究科にて論文博士を2016年に取得。ロンドン大学キングス校の国際経営学コースへの留学経験もあり、文系・理系の境界を作らずに、材料から、医療、センシング、農業分野など最先端の事業を展開している。2013年から現在までに、医療機器や海外子会社、大学発ベンチャー、次世代モーターに向けたジョイントベンチャー、地域連携グループなど、5社および2団体を設立した。1999年小松精機工作所入社し、ドイツ大手自動車部品メーカーの生産技術担当をしながら、結晶を微細化したステンレスの量産および医療機器への展開は世界に先駆けて構築してきた。磁界式センサーはこの材料の判別を行うために開発をしてきた。2022年には「医療分野向けの高付加価値を持つ超微細粒ステンレス鋼の開発」にて令和4年度科学技術分野の文部科学大臣表彰「科学技術賞(技術部門)」を受賞している。本記事に出てくるHenry Monitor社は、これまで開発してきた技術を次世代分野へ展開すべく、2020年のコロナ禍に創業。現在も材料や医療機器、農業分野の新時代に向けた開発を現場に出て進めている。
■株式会社フューチャーアクセス 代表取締役 黒田 敦史
京都大学卒業後、1998年にパナソニックに入社。ソリューション営業部門に配属され、入社4年目に社長賞を受賞。その後、A.T.カーニー、フロンティア・マネジメントを経て、2013年に独立してフューチャーアクセスを設立。起業後は、大企業の新規事業開発のコンサルティングをしながら、複数のスタートアップへの投資やハンズオンによる事業支援を実施してきた。現在、6社のスタートアップの株主兼役員を兼務している。現在は、原発事故の発生地である福島県大熊町に移住し、町内にある大熊インキュベーションセンターのインキュベーションマネージャーに就任。