【巨人】セ連覇&日本一奪回のカギは「第2の吉川」育成 CS敗退で痛感した底上げの必要性
大型補強を敢行した阿部巨人のリーグ2連覇、2025年シーズンでの13年ぶり日本一奪回のカギは、「第2の吉川」育成となりそうだ。 【写真】巨人・吉川尚輝がシンガー・ソングライターの足立佳奈と結婚 4年ぶりリーグ優勝を飾った24年シーズンの巨人。その立役者の1人が全143試合に「不動の二塁」として出場し、終盤は3番を務めた吉川尚輝内野手(29)だった。 だが9月26日のDeNA戦(横浜)で、あわや顔面死球のボールを倒れて避けた際に左肋骨を骨折。DeNAとのCSファイナル初戦(10月16日、東京ドーム)でベンチを外れた。 まさかの吉川不在に阿部監督は守備、打順とも試行錯誤を余儀なくされた。CSファイナル第1戦では「2番・二塁」にスーパーサブ・増田大を起用。だが無安打に終わり試合も0―2で敗れると、第2戦では「3番・二塁」に中山を起用と、短期決戦では致命的な「日替わり打順」を組むことになった。 巨人もリーグ王者の意地で何とか巻き返したが最終戦で力尽き、日本シリーズ進出を逃した。選手1人の離脱でチーム力がガタ落ちとなった経験から指揮官は「戦力層を厚くしないと勝ち切れない」と底上げの必要性を痛感した。オフの自主トレに臨む若手ナインに阿部監督は「質より量。迷ったらやれ」と猛練習を指示。吉川と「控え組」との実力差を少しでも埋めるつもりだ。 もちろん初のゴールデン・グラブ賞を受賞した吉川が全試合に出場するのが理想ではある。オフに推定年俸2億円の3年契約を結んだ背番号2は「目標はリーグ連覇と日本一。責任感も、もっとやらなきゃいけないという自覚はあります」と24年シーズン以上の活躍を誓った。果たして有言実行となるか注目だ。
坂庭健二