新型Macに搭載された「M4チップ」「M4 Proチップ」の実力は? 実機をテストして分かったこと
「M4」はマルチコアでM3 Pro超え 「M4 Pro」はM2 Ultraに迫る
今回は、一般的なベンチマークテストアプリである「Geekbench 6」のCPU/GPUテストと、「CINEBENCH 2024のCPU/GPUテストと併せて、2D/3Dレンダリングツール「Blender」と同じエンジンを用いるベンチマークテスト「Blender Benchmark」と、Adobe Creative CloudおよびDaVinci Resolveを利用したベンチマークテスト「PugetBench for Creators」を使って実用上のパフォーマンスも確かめた。 いずれもクロスプラットフォーム対応なので、Windows PC向けのCPU/GPUとの比較もしやすい。Webサイトではユーザーから提供された(またはテストの開発者が計測した)テスト結果も公表されているので、M4ファミリーのMacを購入する前でもパフォーマンスを横並びで確認できる。 なお、これらのテストのうち、PugetBench for Creatorsについては、テストに用いるアプリのライセンスが必要で、スクリプトを使ってアプリを操作する都合からOSとアプリの表示言語を「英語」にしないと正常に動作しないので気をつけたい。 まず、M4ファミリーのCPUコアは予想以上にピーク性能が向上している。具体的なスコアは以下の通りだ。 ・Geekbench 6(CPUテスト) ・10コアM4チップ ・マルチコア:1万4831ポイント ・シングルコア:3779ポイント 14コアM4 Proチップ ・マルチコア:2万2540ポイント ・シングルコア:3808ポイント CINEBENCH 2024(CPUテスト) ・10コアM4チップ ・マルチコア:887ポイント ・シングルコア:172ポイント 14コアM4 Proチップ ・マルチコア:1659ポイント ・シングルコア:172ポイント ベースグレードの10コアM4チップでも、マルチコアスコアは「M3 Proチップ」を超えて「M2 Maxチップ」に迫っている。これは、M3 Proチップが省電力性の高さをかなり重視した設計だったことにも起因すると思われる。 Pコア(高性能コア)が10基となる14コアM4 Proチップでは、2個のチップを連結したはずの「M2 Ultraチップ」のマルチコアスコアを上回っている。M3ファミリーには現時点でUltraチップが存在しないので何ともいえないが、同様にUltraチップのないM4ファミリーでは、Proの段階で2世代前のUltra超えを果たしている。