AIの波に乗って2025年に利益を上げるための投資戦略とは…UBSが提案(海外)
エネルギーへの投資
AIは電力を大量に消費して電力の需要を急増させている。アメリカの使用量に占めるAIデータセンターの電力使用量の割合は、現在の4%から2030年までに9%に増加すると予想されている。冷却システムやエネルギー効率の高い機器の使用によって、さらに需要が増えることは言うまでもない。 その結果として、電力および公益事業関連の取引は、AI関連への投資の機会を得るもう一つの有望な方法となる。UBSはエネルギー需要の増加を活用するため、さまざまな手段を取ることを投資家に推奨している。まず、同行は電力網のインフラはこれから成長する分野になると見込んでいるという。なぜなら現存する電力網の多くが更新時期を迎えているからだ。また、電気部品や再生可能エネルギーの分野に欠かせない素材である銅やアルミニウムなどの金属の需要も増えると予測している。 「エネルギーへの投資に関しては、エネルギーインフラの構築には時間と資本がかかるため、質の高い企業を選んで投資すべきだ」と同銀行は述べている。 「太陽光、風力、原子力、天然ガス・水素技術において強い財務基盤と競争力を持つ企業を優先すべきだ」とハフェルは記している。
メガキャップと新規参入企業のバランス
急増した設備投資からも分かるように、ビッグテックは2024年にはAI分野で支配的な存在となっている。ビックテックの大きな企業規模は、AI革命が起こっている現在、AI分野で成功するための鍵となり、その地位を確立するための手助けとなっている。UBSは、AIの分野が「垂直統合されたファウンドリ企業と、単一の巨大プレーヤーによる寡占状態(AI技術の開発・運用において市場が少数の大手企業によって支配される状況)へ向かっていると予測している。 ビックテックはAI関連の投資において信頼できる選択肢ではあるが、唯一の手段というわけではない。AIのテクノロジーが進化する中で、投資家はAI関連の株を分散させるべきだ。なぜなら新たなイノベーションや投資の機会が次々に登場しているからだ。UBSは、大規模言語モデル(LLM)、ソフトウェア、データセンターを専門とする未上場企業を、次にAIの恩恵を受ける企業として注目しているという。 しかしながら、UBSは非上場市場への投資にはさらなるリスクが伴うことに注意するように投資家に警告している。非公開市場は公開市場と比べて流動性が低く、規制も少ないため慎重に行動する必要がある。
Christine Ji