AIの波に乗って2025年に利益を上げるための投資戦略とは…UBSが提案(海外)
AIへの投資配分を調整する
まず、自分のポートフォリオが十分にAIに投資しているかを確認することが重要だ。AIのような急成長中の業界では、自分の保有銘柄を常に把握しておくことが非常に大切だという。 もちろん、具体的なポートフォリオの配分は、それぞれのリスクをどれだけ受け入れられるかによって決まる。2024年、AI関連への投資はS&P500を新たな高値へと押し上げており、投資家に非常に大きなリターンをもたらしたことは間違いない。だが一部の投資ストラテジストは、ポートフォリオの中でAIに偏り過ぎることがリスクになると懸念している。また、AI関連の株価が高く評価されていることも懸念材料の一部であり、多くの良いニュースがすでにその株価に反映されている可能性がある。 しかし、この急成長中のテクノロジーに賭ける覚悟のある人たちは、現在のAI関連の投資を確認し、必要に応じて増減や変更を加えていくべきだ。 「AIへの中立的な配分とは、株式のポートフォリオの約25%を、このテクノロジーと関連性の高い株式に割り当てることだと考えている」とハフェルは述べている。 彼はさらに「この業界の成長のペースが非常に速いため、投資の割合が少なかった人たちは、結果的にその割合がさらに不十分になってしまった」と付け加えている。
基盤となるレイヤーに投資する
「資金の流れを追うことは良い考えだ。具体的には、ビッグテックがAIの構築に使っている2220億ドルを追うことだ」とハフェルは述べている。この資金は、AIチップ企業、データセンター、クラウドサービス提供者などへの投資に使われており、いわゆるAIのイネーブリングレイヤー(AIが機能するために必要な基盤やインフラ)としても知られている。 UBSは適正な評価額で収益の成長と競争優位性を両立させるため、AIの基盤となるインフラへの投資を推奨している。 UBSは、現在進行中のAIインフラへの投資の恩恵を受ける半導体企業を支持している。これには、アメリカの主要なファブレス半導体企業(半導体の開発・設計を専門とする企業)だけでなく、高度な技術力を持ち、競合他社によって取って代わられる可能性が低い台湾のファウンドリ企業(半導体の製造を専門とする企業)も含まれており、将来的に関税が引き上げられてもその影響を効果的に抑えられると考えられている。 AIのバリューチェーンの他の部分にも注目することが重要である。コパイロット、アシスタント、カスタマーサービス向けのAI製品を含むアプリケーションレイヤーでは勝者を断定するには時期尚早だ。だが一方でUBSは、アプリケーションレイヤーは今後数年の間に新たな活用事例が増え、3960億ドル(約61兆3800億円)の収益が見込めるものになると予測している。